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鉄ヲタ夫と歴女妻の鉄道オタク旅

鉄ヲタ夫と歴女妻の鉄道オタク旅~国宝・松本城4

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改めて御簾が張り巡らされた御座所を堪能した後、先程より少しだけ緩やかな階段を下って三階へと下りた。三階は下から二重目の屋根が周囲を巡って作られているので、窓が作れない上に心持ち他より天井が低い気がする。それ故隠し階、暗闇重と呼ばれているらしい。
この階は戦時、倉庫・避難所として使われていたと考えられているらしい。そう思って改めて見回すと余計に物々しい雰囲気が漂っている気がする。そんな薄暗い階だけに足元に気をつけつつ更に階下に下りてゆくと、今度は光が差し込み諸々の展示物が置かれている二階だ。
竪格子の武者窓が目を引くが、この格子窓からも火縄銃を撃つことが出来たらしい。そして火縄銃そのものは格子窓の反対側、ガラスケース内に展示されている。これは『松本城鉄砲蔵』所蔵品で、寄贈された141挺の火縄銃と兵装品の一部とのことだ。勿論火縄銃以外の展示もある。
当世具足や『長篠合戦図屏風』の複製、昭和54年~59年にかけて行われた二の丸御殿跡発掘調査で出土した遺物だ。この発掘調査では古銭や食物関係のものが多数出土しているのだが、驚くのは『海産物』の出土が意外と多いことである。何とぶりや鯛、アワビなどが出土しているのだ。
出土した魚類はコイ以外全て海で獲れたものとの事だ。それらは新潟で獲れた日本海産や、愛知で獲れた太平洋産の魚を運んできたとみられているらしい。間違いなく『塩の道』によって運ばれてきたのだろう。『川魚も美味しいけど海の魚も食べたい』という人間の食欲恐るべし、である。
そしてようやく降り立った一階は松本城天守そのものと言って良い展示が待ち受けていた。修理で剥がされた『黒漆塗の下見板』や攻めてきた敵に石を落とすための『石落』、とどめは天守各層の外壁の内側に設けられた通路『武者走り』とこれにより45cm高くなった母屋の土台だ。
どれも重厚で見応えがあったが、特に石落は思わず『攻撃しやすそう』と思ってしまったほど迫力があった。石垣の上にせり出している石落、その内蓋を開くと57度もある石垣の傾斜が見えるのだ。その迫力に恐れおののきつつ、高所恐怖症の私は石落を離れ、平和な時代に作られた月見櫓へと向かった。



(7/31~8/6 twitterにて掲載)

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国宝松本城天守は、見れば見るほど戦国時代の匂いを漂わせておりました(*´ω`*)御座所のすぐ下にある隠し階などはすぐ上にいる藩主を守るための防御にもなりますし石落も石垣を這い登ってくるであろう足軽を効果的に攻撃できるような作りでしたし・・・本当にここは『政務室』ではなく『本陣』なのだなぁ、と思い知らされました(>_<)
そして発掘調査で出土したと云われる海産物の数々・・・今のような冷凍技術は無かったですから乾物がほとんどでしょう。それでも交易で海のものを手に入れていたという人間の欲望というか本能というか・・・特に船が使えない山の中の交易に頭が下がるばかりです(*^_^*)

明日からの連載では松本城で唯一平和な時代に作られたという月見櫓を中心に書かせていただきます(*´ω`*)
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