「紅柊(R-15~大人向け)」
戊戌・春夏の章

花見も叶わぬ事情にて・其の参~天保九年三月の日常(★)

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 賑わいを見せる花見客の声が障子越しに聞こえてくる。その声とは対象的に、素月園宅の室内には艶かしくも押し殺した嬌声が響いていた。

「お姉さま、そんなに焦らさないで・・・・・・あふぅ」

 切ない声を上げているのは久奈である。一糸まとわぬ裸に剥かれ、後ろ手に緋色の絹縄をかけられたその姿はどこまでも淫猥だ。
 そんな久奈の乳房を掬うように揉み上げているのは仕込み屋のお涼である。以前にも増して重量感を増した久奈の乳房、それには理由があった。

「もう、ややが出来てもお久奈ちゃんは淫乱なんだねぇ。裸に剥いてちょいと縄をかけただけなのに、もう乳首をこんなにおっ勃たせて」

 久奈の耳朶を嬲るようにお涼が囁き、桃色に尖った乳首をつまみ上げる。するとその先端から白い液体――――――母乳が吹き出した。そう、久奈には赤子がおり、今はその子育ての真っ最中なのだ。そしてその子供の父親は久奈の背後に陣取り久奈を貫いている。

「乳の出が良すぎるくらいだからな、こいつは。仕事柄捨て子を扱うこともあるんだが、そんな子供らに乳を分けてやってもまだまだ出やがる・・・・・・どのみち余計な乳は捨てなきゃならねぇんだ。お涼、思い切り絞り出しておいてくれ」

「そうさせていただきますよ、瀬田の旦那」

 お涼は嬉しそうに返事をすると、今度は久奈の乳房を鷲掴みにして強く握る。すると両方の乳首からまるで水芸のごとく乳が吹き出し、床に敷いてあった布団を濡らした。

「なかなかの吹き出しっぷり、堪らないねぇお久奈ちゃん。瀬田の旦那も相当滋養の良いもんを与えているんでしょう?でなけりゃこんなに溢れ出たりしませんよ」

 そう声をかけながら、自らは狂宴に参加せず、絵筆を走らせているのは素月園である。普段であれば最初は宴に参加する素月園であるが、今回ばかりはそれさえもせず、絵に没頭してしまっているが、それには相応の理由があった。



 一昨年の十月、瀬田の怪我が治った直後に久奈は妊娠し、翌年の八月に男の子を産んだ。待望の跡取りが生まれたのがよほど嬉しかったのだろう。母子共に過保護すぎるほど大事にし、素月園達は勿論、職場の同僚や上司にも呆れられるほどだった。特に仲が良い幾田に至っては『いい加減てめぇのガキの話はやめろ。蝮の瀬田の二つ名が泣く』と窘めるほどだ。
 それ故産後半年、久奈も赤子も八丁堀から出ることは無かったのだが――――――お宮参りさえも八丁堀内で済ませてしまった――――――季節もだいぶ春めいて来た頃、『できればもう二、三人』との欲が瀬田に出てきた。別に普通の情交でも構わないのだが、久々にあの焼け爛れるような快楽が味わいたいと瀬田は素月園に声をかけたのである。

「ほらほら、お久奈ちゃん。あまり色っぽい声を上げると坊やが起きちまうよ」

 お涼は久奈の乳房を嬲りながら囁いた。その視線の先には隣の部屋に寝かしつけている瀬田と久奈の赤子がいる。
 大人らがろくでもない遊びにふける前に襁褓を取り替え、乳もたっぷり与えたので暫くは眠っているだろう。しかし大声を上げてしまえばその限りではない。
 更に『赤子に何かあっては』と襖を全開にしているのだが、それが久奈の『母親』としての羞恥心を引きずり出していた。

「良いねぇ、お久奈ちゃん。その恥ずかしそうな顔――――――体はすっかり淫欲に溺れちまっているのに、ややが気になってしょうがないっていう母親の顔がまたそそる」

 素月園は夢中になって何枚もの絵を描いてゆく。ここ最近ごくごく普通の春画では売れなくなってきている。そこで目先が変わったものをと『素材』を探していたところに瀬田からの依頼が来たのである。
 寝ている赤子を気にしながらも男に抱かれ快楽を貪ってしまう女――――――『母』と『女』の狭間で揺れ動く本物の表情を描ける機会はそうそう無い。

「や、止めてくださいませ素月園さま・・・・・・恥ずかしい」

「そう言いながら上からも下からもだらしなく垂れ流しているじゃねぇか、お久奈」

 瀬田はわざと蔑むと、充血している花芽を軽くねじり上げた。

「あうっ!それはっ、だめぇ」

 強すぎる刺激に久奈は悲鳴を上げるが、その瞬間蜜壺に挿れられている逸物は強く締め付けられ、久奈の身体も快感に跳ね上がる。口の端からつつっ、とこぼれ落ちた涎をチロチロと舐め上げながら、お涼は久奈の被虐心を煽り立てる言葉を囁く。

「恥ずかしい格好に縛り上げられて、虐められるのが好きなくせに――――――あら、ややが起きちゃったわね」

 お涼は起きてしまった赤子に気がつくと、瀬田に声をかける。

「もしかしたらお乳かもしれませんね。ちょいとこっちに連れてきましょうか」

「え?お姉さま?」

 爛れた情交の真っ只中に赤子を連れてこようとするお涼を久奈は止めようとするが、それを押しとどめたのは赤子の父親だった。

「何を今更――――――ややが寝ている横でよがり狂っていた母親が」

 すると瀬田は一旦久奈の蜜壺から己の逸物を引き抜き、布団の上にあぐらをかく。そして幼女が用を足すような姿で久奈を膝の上に乗せた。その拍子に瀬田の逸物が久奈の蜜壺に滑り込む。
 流石に子供を産んで緩くなってしまった蜜壺だが、扱いやすさという点ではむしろ今のほうが瀬田の好みだ。多少無茶な体勢であっても瀬田の逸物をすんなりと受け入れてくれ、淫猥な遊びを邪魔することはない。

「あうんっ、旦那、さま」

 先程より奥深くに瀬田の逸物を感じた久奈は、更に色っぽい声を上げる。

「おい、お涼。うちのガキをこっちに連れてきてくれ。素月園、おめぇさん以前から『子供に乳を飲ませながら、背後から犯られている女を描きたい』って言っていたな?」

「ええ、師匠を始め何人かの絵師が描いているんですけどね。お久奈ちゃんだったらもっと色っぽい絵が描けそうで」

「だったらやってやるよ」

 そう言うと瀬田は久奈を抱えたままごろり、と横たわり結合部が素月園に見えるように位置を取る。それと同時にお涼が赤子を連れてきた。

「そう、添乳をするみたいにして――――――こんな感じですかい?」

「ああ、良いねぇ。じゃあ瀬田の旦那、ちょいと動いて・・・・・」

「うっ」

 不意に久奈が呻き声を上げる。

「どうしたんだい、お久奈ちゃん?」

「また噛み付いたんだろ。どうもうちのガキには噛み癖があって――――――八丁堀のかみさん連中に云わせると、ちょうど歯が生え始めていてムズムズするんだろう、って話だ」

「なるほどねぇ。でも元々嫌いじゃないもんね、噛まれるの」

 そう言いながらお涼は空いている方の乳首に軽く歯を立てた。

「痛っ!」

「それともこっちのほうがお好み?」

 お涼は唇を離すと、乳首をねじり上げる。すると母乳が吹き出し周囲を汚した。

「おねぇさま、堪忍・・・・・・もう、気をやって・・・・・・あああっ!!!」

 どうやら赤子も久奈の乳首をいつも以上に強く噛んだらしい。その刺激とお涼の嬲り、そして背後から突き上げられる瀬田の逸物に翻弄され、久奈は思いっきり気を遣ってしまった。だが赤子はしつこく歯を立てながら乳を飲み、お涼や瀬田も久奈を嬲り続ける。そしてそれは赤子が乳を飲むのに飽き、乱暴に乳首から口を離すまで続けられた。

「さぁ、坊やも充分お乳を飲んだわねぇ」

 お涼は赤子を抱きかかえ、げっぷをさせながら隣の部屋の布団へ赤子を再び横たえる。

「おい、素月園。そろそろ絵の方は良いだろう。もし描きたけりゃ明日もやってやるからさ」

「おや、お勤めは大丈夫なんですか?」

 花見の時期、何かと奉行所は忙しいはずでは?と心配する素月園に瀬田は事情を説明する。

「ああ、今月は月当番じゃねぇし、『二人目を考えている』と上役にそれとなく言ったらあっさり二日連続で休みがもらえた。まだ月のモンが戻ってきちゃいねぇが――――――だったら孕むまでたっぷり犯してやればいい」

 獣欲も顕に瀬田は激しく腰を動かすと、久奈の蜜壺に精を放った。

「今回孕めばそれに越したこたぁねぇが、下手をすれば向こう数ヶ月、毎月世話になるかも知れねぇ」

「我々は大歓迎ですよ、瀬田の旦那。ところで――――――」

 素月園は近くにおいてあった蒔絵の小箱を―――――淫らな玩具が収められている箱を引き寄せる。

「お久奈ちゃん、だいぶ後ろが物欲しそうですよ。孕んでいる間は菊座を主に使っていたんですから、そっちの味を完全に覚えているんでしょう」

 そう言いながら、素月園は梅の実ほどの玉が連なった数珠状のものを取り出した。

「ちょいと大きいかもしれませんが、瀬田の旦那の逸物に慣れちまっているのならこれくらいが丁度いいんじゃないかと」

「おめぇも悪党だな。じゃあ例の塗り薬をたっぷり塗って入れてやってくれ。怪我をしねぇようにな」

 下卑た笑いを浮かべると、瀬田は一旦久奈の蜜壷から己の逸物を引き抜き、仰向けに寝転がる。そして久奈を逸物の上に跨がらせるように再び貫くと、素月園に命じた。

「じゃあこっちに挿れてくれ」

 尻肉を鷲掴みにされ、菊座があわらになる。ほんのりと紅色に染まりかけた菊座に梅の実ほどの異物が一つ、押し込まれた。

「んっっ・・・・・・はぁっ」

 一瞬苦しげな声を上げた久奈だったが、すぐに恍惚に蕩ける表情を浮かべる。異物を挿れられた尻からムズ痒さに似た快感が体中に広がり始めているのだ。その快感に堪らず、久奈は瀬田に上で腰を降り始める。

「瀬田の旦那、これじゃあ女の子が生まれたら思いやられますね。母親並みの淫乱になりかねませんよ、こんなことをして孕んだ子なら」

 大粒の数珠玉を久奈の菊座に押し込みながら、素月園は喉の奥で笑う。だが、瀬田は怒るどころか『結婚後だったら構わねぇ』と言い放った。

「こいつだって俺と出会う十七までは全く男を知らねぇ、色気のかけらもねぇ女だったんだ。それは今じゃこれだ。だから娘が生まれても嫁入り前までは何とかなるだろう。問題は――――――」

「相手の精の強さですかね。下手な男だったら搾り取られた挙句腎虚で死にかねない。尤もうまく転べば子沢山になりますけど」

 そんな三人の会話を聞きながら、久奈は久しぶりの淫遊戯にどっぷり溺れていった。




UP DATE 2017.3.15

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拙宅で忘れてはならない?この4人も相変わらずのようです(^_^;)花見もせずに色事に勤しんでいるというか何というか・・・どうやら瀬田は早く2人目、3人目が欲しいようです。確かに久奈とは親子ほど歳が違いますからねぇ、焦りもあるのでしょう(^_^;)
医療がまだ充分に発達していなかった江戸時代、複数人の子供を、と思うのは当然ですが、別にここまでお膳立てをしなくても(^_^;)
それとも一人目が素月園のところでの狂宴で出来たものだから縁起を担いでいるのか・・・たぶん2人目3人目もソッコーで生まれたと思います(^_^;)

次回更新は3/22、真希やふみの女忍者たちや来月の免許皆伝用に新調する着物の記事関連の話になる予定です(*´ω`*)
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