「雑  記」
烏のおぼえ書き

烏のおぼえ書き~其の百五十四・公事宿

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人間がふたり以上入れば何かしらのトラブルが出てくるものです。それがおかずの取り合い程度の些細なものであれば問題ありませんが、訴訟ごとになるとそうも言っていられず(^_^;)鎌倉幕府が作った武士最初の法規『御成敗式目』の内容も殆どが訴訟ごとに関わることだったというくらい、人間にとっては避けられないのが諍いごとです。

江戸時代も同様で、些細なことであれば大家さんや庄屋さんが『ま、ここは俺に免じて・・・』等と言いながら仲裁したみたいです。しかしこじれにこじれると江戸や大阪など大都市に出向いて奉行所に審判を仰ぐことに・・・そこで庶民が利用したのが『公事宿』でした。
今現在も裁判は長期戦を余儀なくされることが多いですが、江戸時代もそれは同様です(>_<)その長期戦に合わせて公事宿の宿賃はかなり安く設定されておりました(一泊248文=約6200円)更に訴訟に必要な届出や願書、証文、返答書の作成なども手伝ってもらえたとのこと。言ってみれば弁護士サービス付きビジネスホテル、といった感じでしょうか。勿論弁護士サービスは有料でwww

なお公事宿の収入源(宿賃、飯代、書類代書代、礼金)の中で一番金額が大きかったのが『礼金』だったそうです。他は金額が決まっていそうですが、礼金はあくまでも『お礼』ですから、金額なんてあってないようなものですからねぇ(-_-;)訴訟に勝てばそこそこの金額の礼金がもらえたでしょうし、お金持ちならそれ相応に包まねばならなかったでしょうし・・・正直払う側としてはこれが一番コワイ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

だからでしょうか、本当は禁止されていたのですが『これはカネになる!』と思った訴訟において、公事宿は和解や示談を勧めたそうです。何故なら訴訟だと勝った方からしか礼金がもらえませんが、和解・示談なら双方から礼金がもらえるから( ̄ー ̄)ニヤリ
提示を受けた方もお金で訴訟が回避され、厄介な争いをしなくて済むならとこれに乗ってしまったそうです。
本来これを取り締まらねばならない役所側なのですが、ただでさえ人手不足の上に厄介な訴訟が増えるのは役所側としても面倒なので(おいっ)これを黙認していたとのこと。
しかしこの悪弊(礼金をより多く積んだほうが示談も有利になったと思われる)によって公事宿の評判は落ちていったそうです。そりゃそうですよねぇ、お金で勝利が勝ち取れるんなら正義はどこに?ってなりますのも(^_^;)それを避けるために幕府は示談を禁止したのでしょうけど、争いごとが嫌いな日本人にはなかなか難しかったようです。

次回更新は7/5、蕃書調所頭取を取り上げる予定です(*^_^*)




【参考・引用文献】
お江戸の役人 面白なんでも事典(中江克己著 PHP文庫)


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