「紅柊(R-15~大人向け)」
丁酉・春夏の章

白藤に誘われて・其の参~天保八年四月の誘惑(★)

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 杜鵑の鳴き声が遠くに聞える。仄かに漂ってくる藤の香と共にその鳴き声は初夏を思わせるが、今のふみにそれを愛でる余裕はなかった。

「あっ、やめ・・・・・・やめてくださいませ」

 自らの身体に挿し込まれ、蠢く男の指による微痛と違和感。そして花芽を嬲る唇と舌が生み出す甘い痺れ――――――日寛によって与えられ続けるそれは、全てふみが初めて経験するものである。苦痛と快楽がないまぜになった感覚に、ふみの思考は混乱するばかりだ。

「いやぁ・・・・・・もう、堪忍!」

 未知の痛みと快楽に恐怖さえ覚えたふみは、日寛の禿頭に手をかけ引き剥がそうとする。だが、日寛の頭は全く動かなかった。否、ふみの手に力が入っていないと言ったほうが正しいだろう。多くの女達を籠絡してきた日寛の手管に、経験に乏しい若い身体は抵抗する術を持たない。未通の蜜壺を弄られる違和感や痛みさえいつの間にか快楽として捉え始め、ふみの理性を侵していくのだ。
 更にたちが悪いのは日寛の舌先から繰り出される愛撫である。敏感な花芽を包む包皮を剥かれ、舌先や唇で嬲られ続ける刺激は自慰では決して得られない。腰から力が抜けてしまうような快楽に翻弄され、ふみの御庭番としての矜持さえ霧散してしまう。

「もう、いやぁ・・・・・・にっ・・・・・・かん、さまぁ。止めてください、ませぇ」

 このままでは完全に日寛に溺れてしまう。ふみは目に涙を浮かべながら、日寛に愛撫を止めてくれと訴え続ける。だが日寛は止めようとせず、更にせわしなく舌を動かし続けた。
 どうやらこのままふみを絶頂にまで突き上げ、快楽でふみを支配しようとするつもりのようだ。
 経験のある女であれば、そのまま身を委ね、嵐が過ぎ去るのをやり過ごせるだろう。だが知識として知ってはいても、何もかもが初めてのふみにとって日寛の愛撫は刺激が強すぎた。結局日寛に嬲られるまま翻弄され、強制的に快楽の高みに突き上げられてしまったのである。指が挿し込まれた蜜壺からは、まるで失禁のように淫蜜が溢れだし、磨かれ続けた花芽は痛々しいほど真っ赤に充血しひくついている。これでは息を吹きかけられただけでも感じてしまうであろう。
 だが、日寛の責はこれからが本番である。墨染の裾を絡げると、下帯をゆるめ既に熱り立っている己の逸物を引っ張りだした。先走りに濡れた先端はもとより、血管が浮き出ている胴回りも黒光りしている。経験豊富な年増であれば涎を流さんばかりに寄ってきそうな逸物だが、生娘にとっては恐怖以外なにものでもない。そこは日寛も自覚しており、上手くふみの目を避けながら広げられたふみの両足の間に座り込む。

「さぁ、浅木殿。これからが本番ですよ」

 日寛はふみの蜜に濡れた唇をぺろり、と舐めると、更にふみの両足を大胆に広げた。そして鎌首をもたげている己の逸物を、淫蜜が滴り落ちる入り口へと宛がう。

「にっ・・・・・・かん、さま?」

 ただならぬ気配を感じたふみは身体を起こそうとするが、なかなか力が入らない。日寛はそんなふみを布団に軽く押さえつけ、耳朶を軽く噛んだ。

「ふあっ」

「無理はしなくて良いんですよ。ただ私を受け入れてくれるだけで。最初は痛いそうですが、それさえ我慢すれば天悦を得られます」

 誘惑に満ちた甘い囁き声がふみの耳をくすぐる。それと同時に身体を引き裂かれるような激痛がふみを襲ったのである。

「いっ・・・・・・!!」

 一気に蜜壺を刺し貫いた日寛の逸物は、容赦なくふみの胎内を抉った。その予想を遥かに超える激痛に、ふみは叫ぶことさえままならない。だが日寛は、そんなふみを柔らかく抱きしめつつも、容赦なく腰を使いふみを刳り続ける。

「かなり辛そうですね、浅木殿。しかし天悦はこの苦痛の向こう側にありますゆえ、今暫くの辛抱を」

 容赦なくふみを責めながら、その言葉はどこまでも優しく、甘い。この言葉や声に奥女中達は籠絡されてしまうのだろう。大御所の御庭番としての決意さえその声に揺らぎ、ふみは心許なさを感じてしまう。

(だめ。私は・・・・・・大御所様の御庭番・・・・・・なんだから)

 指など比べ物にならないくらい太く、長い逸物がふみの蜜壺の中で暴れまくる。耐え難いこの激痛が無くなる頃には、真希のような有能な御庭番になれるのだろうか。それともこのまま日寛に溺れて御庭番の勤めを果たせなくなるのか――――――ふみは不安を覚え、日寛に強く抱きついた。
 だが、日寛はそれを勘違いし、ふみが自分に落ちかけていると思いこんでしまった。

(ふっ。大御所付きとはいえやはり小娘。たわいもない)

 ただ、いつも相手にしている年増の女官らに比べたら締りはかなりきつい。それだけに精をすぐに吐き出してしまいそうだ。だが、『初物』は二度と味わうことができないごちそうである。できるだけこの感触を長く楽しみたい―――――――そう思いつつ日寛は上手く己を律し、痛みに泣きじゃくるふみを翻弄し続けた。



 日寛がふみをさんざん堪能した挙句、開放したのはたっぷり半刻後のことだった。それは丁度女官たちの帰宅時間であり、それがなければ更にふみを抱き続けていただろう。それ程までに日寛にとって、ふみの若い肌は魅惑的だったのである。

「あの・・・・・・日寛様」

 帰城のため乱れた着衣を直しつつ、ふみは上目遣いに日寛に語りかける。

「今度、恥ずかしくない程度にお布施がたまりましたら・・・・・・また日寛様にお会いすることは出来ますでしょうか?」

 女の色気、というにはあまりにも幼すぎるが、それでも精一杯のしなを作ってふみは日寛を見つめた。
 嵐のような情事が終わった後、ふみの身体に残されたのは破瓜の痛みだけある。しかし、それが逆にふみの頭を冷やし、御庭番の冷静さを取り戻させた。
 日寛とまた接触を持って、感応寺の悪事の証拠を確実に握らなければならないのだ――――――できればに女犯だけでなく、更に大きな悪事が見つかれば、お美代の方の強大な力が及ぶこの感応寺の力を削ぐことができるだろう。
 そんなふみの思惑など全く知らない日寛は、不敵な笑みを浮かべながらふみの顎に指をかけた。

「さっきも言いましたよね?あなたのようなお若い方は、お布施の心配などしなくても良いと。ただ――――――」

 ふみの半開きになった唇を軽く吸ったあと、日寛は告げる。

「文月はに盂蘭盆でこの寺も多忙ですのでね。できれば葉月に来ていただければ、私がしっかりとお相手をしてさし上げることが可能かと」

 文月は僧侶としての本来の仕事――――――盂蘭盆があるが、それに合わせた女官たちの代参も激増する。そんな慌ただしい中、ふみに来てもらってもその若い肌をゆっくり堪能することはできないだろう。
 ただでさえ年増の相手に飽きている日寛としては、せめて手に入れた若い獲物をゆっくり堪能したいのだ。その思惑を敏感に察知したふみは、しおらしく頷く。

「承知、しました。では葉月にまた」

 恥じらうように瞼を伏せふふ、ふみは四ヶ月後の約束を取り付けた。



 真希と合流し、江戸城へ帰ってきたふみは、西の丸御殿の大御所付女官部屋にて本日あったこと全てを話した。勿論情事の中で交わされた、睦言以外の言葉も全てである。

「なるほど。向こうからわざわざ時期を指定してくるとは・・・・・・取り敢えず信用のいの一番は得られた、ということか」

 口元を扇で隠した本條がポツリと呟く。だがその表情は険しいままだ。それは、ふみの経験の浅さゆえの不安を拭えないからだ。だが、懸案はふみの経験不足だけではない。

「しかし、まだ油断はできませぬ。日寛がふみに目を付けていることに感づいた、お美代の方付女官たちもちらほらおりますゆえ、そちらからの妨害があるかもしれません。もしかしたら日寛の寵を取り戻そうと、ふみに何かを仕掛けてきたり、若い女官を宛てがおうとするやも」

 だが本條は、そんな真希の言葉に対し『日寛にこだわることはない』と真希に告げた。

「日寛が使えなければ他の僧侶を当たればいいだけのこと。吉野、お前だってそうしているではないか」

「まぁ、確かに。しかし快楽だけを求める上っ面の情事と、浅木と日寛との関係は別物のような気がしますので、ちょっと惜しい気が」

「変な所にこだわるな、吉野。この勤めは直ぐに結果を出さなくても良いとのお達しも出ている」

「え?」

 本條の言葉に、真希とふみは驚きを露わにする。

「幕府が動き出すのは大御所様がお隠れになった時――――――最低でも五、六年は時があるだろう。それまでに確実な証拠を掴めれば良いのだ」

「そういうことですか・・・・・・承知しました」

 時間をいくらかけても確実な証拠を――――――それを確認した真希は深く頷く。

「浅木もゆめ焦らぬように。そして万が一、日寛に本気の恋心を抱いてしまったとしても――――――」

 本條は一回言葉を区切り、そして噛んで含めるようにふみに告げた。

「御庭番の恋は実らぬ徒花。苦しみ、嘆くことになろうが、相手が死罪にならなければ良しとせよ。これも経験ゆえ」

 その言葉を口にする本條の声は、どこか悲しげだった。確かに犯罪の種類によっては、遠島や死罪もあり得るのだ。そしてふみはそんな男を相手にして初めての仕事に臨んでいる。

(もしかしてこれは――――――御庭番としての覚悟を決めさせる仕事、なの?)

 声こそ悲しげであるがそれでも表情を一切変えぬ変えぬ本條や、明るく振る舞いつつもその本心を絶対に表に表さない真希からは、その心の中は何も読み取れない。ただ自分は与えられた仕事を全うすることだけを考えていれば良い――――――ふみは膝の上に置いた拳を更に強く握りしめた。



UP DATE 2016.4.20

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狐と狸の化かし合い、今回は取り敢えず引き分け、といったところでしょうか?日寛の技術にあわや翻弄されそうになったふみですが、初体験の激痛が『御庭番の自覚』を思い出させてくれたようです(^_^;)
そして日寛はふみを籠絡させたと思いつつも、ふみの若い身体に酔い始めている自覚はまだ無いようで・・・まだまだこの二人の駆け引き、そして二人のバックにある御庭番vs感応寺の戦いももう暫く続きそうです( ̄ー ̄)ニヤリ

来週の水曜日は拍手文(仙吉の、上野戦争の思い出話になる予定・・・設定では元・彰義隊です。お鉄より女子力高いですけど)、来月の『紅柊』は結婚一ヶ月以上経過した五三郎&幸の日常か、未だやもめの猶次郎の恋をお題にしたいと思ってます(*^_^*)
(そして日寛&ふみは8月ということで^^;)
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