「紅柊(R-15~大人向け)」
丁酉・春夏の章

白藤に誘われて・其の貳~天保八年四月の誘惑(★)

 ←ボカロ小説・アプリとAI~それでもボカロは恋をする2 →烏のまかない処~其の二百五十・蕎麦フルコース2016
 白藤の甘い香り漂う感応寺の庭は、どこまでも美しく整えられている。その中をふみは日寛に手を引かれ宿坊へ向かって歩いていた。その気になれば振り払えそうなほど緩くふみの手を握る日寛の手は意外と大きく、温かい。

(そう言えば・・・・・・日寛さま、結構背丈があるかもしれない)

 ふみより頭一つ分は確実に背が高いだろう。旗本出身との事だが、隠しても隠し切れない武家の血がこんな所に出るのかもしれない。

「浅木殿。足元は大丈夫ですか?」

 日寛の横顔を見つめていたふみに、不意に日寛が声をかけてきた。

「は、はい。だいぶゆっくり歩いていただいていますので」

 自らの心の中が読まれてしまったような気がしたふみは、視線を逸らし頬を染める。そんなふみを見つめながら日寛は穏やかな声で語りかけた。

「何かありましたら遠慮なく申し付けてくださいね。あちらが宿坊です。狭いところですけど・・・・・・大伽藍の奥よりはましかと」

 心なしか日寛の声が低くなる。淫靡な行為が大々的に行われている大伽藍の奥の間と、宿坊とどちらを選ぶか――――――暗にそう尋ねているようにふみには感じられる。どちらも選ばず、感応寺から逃げるという選択もあるはずだが、日寛の紡ぐ言葉の綾に絡め取られてしまうと、どちらか一方を選ばねばならない気がしてくるから不思議だ。

(こうやって・・・・・・深みにはまっていくのね)

 もしふみに『任務』が無ければあっさり日寛の術に落ちていっただろう。だが、将軍直轄の女斥候としての意地がふみにもある。どこまで耐えられるか判らないが、あっさりと術中に陥ることだけはしたくない。

「そう・・・・・・ですね。大伽藍はやっぱり怖い、です」

 出来る限りしおらしく答えるふみに、日寛は満足そうな笑みを浮かべた。

「ですよね。怯えさせてしまってすみません」

 そう言いながら日寛の手に力がこもる。そしてそれと同時に到着した宿坊の扉が開けられた。



 日寛の部屋は奥の方にある四畳半の部屋だった。そこには布団が二組積まれている。どうやら他の僧との相部屋のようだ。

「こちらで、寝起きをされていらっしゃるのですか?」

 初めて宿坊に入り込んだふみにとって、何もかもが物珍しい。好奇心丸出しで部屋を見回すふみだったが、そんなふみを優しく背後から抱きしめ、日寛は耳許に唇を寄せた。

「びっくりしたでしょう?修行僧なんてこんなものなんですよ。・・・・・・御女中たちのお布施だけが頼みの綱です」

 どうやら脈がありそうな女中を連れ込んでは、一番貧相な場所を見せ、金をゆするらしい。確かに何も知らなければ、この部屋を見た奥女中がほだされてしまい、十両くらいのお布施をぽん、と出してしまう可能性は大いにある。

「でも私は・・・・・・そんな沢山のお布施は」

「勿論存じております。あなたはまだ若い。お布施のことは気になさらずとも良いんですよ」

 甘い響きの言葉が日寛の口から零れたと思った切な、日寛の唇が軽くふみの耳を吸う。そしてそのまま舌先をちろちろと遊ばせはじめた。思わぬ悪戯が仕掛けられた瞬間、ふみの身体にくすぐったさとは違う、初めて感じる感覚が走る抜ける。

「んあっ」

 思わず出してしまった声は、自分でも初めて聞く妙に鼻にかかる甘ったるいものだった。

「ふふっ、可愛らしい声を上げて・・・・・・そもそも感応寺の布施はより多くの『天悦』を得んがためにするもの。あなたほど可愛らしいお方ならば、お布施をしなくても幾らでも天悦を与えたがるものがいますよ。先ほどの若い僧都のように」

 耳朶から頬、そして首筋へと舌を這わせながら、日寛はふみの打掛をするりと脱がす。そしてふみを振り向かせると、半開きの濡れた唇を奪った
 ふみが驚くまもなく日寛の舌がふみの口腔に入り込み、舌を絡めとる。年増の奥女中ならば一も二もなく日寛の舌を吸いまくるところだろう。しかしふみは初めて受ける激しい接吻にどうして良いのか判らず、ただ身体を強張らせることしか出来ない。

「・・・・・・本当に、初めてなんですね。こんなに緊張して」

 ふみの反応を敏感に察した日寛は、一旦接吻からふみを開放する。

「す、すみません。あの・・・・・・お気を悪くされました?」

 日寛が気分を害したのではないかと恐る恐る尋ねるふみに、日寛は思わず吹き出してしまった。

「いえいえ、むしろ好ましいですよ。ここに来るお女中は百戦錬磨の強者揃いですから、あなたのように清純な方は貴重だ」

 日寛はふみの小さな顎に指をかけ、その瞳をじっと見つめる。

「何せあなたは大御所様付きのお女中だ。てっきり大御所様のお情けを受けているものとばかり思っていましたが・・・・・・違うのですね」

 日寛の問いかけにふみは瞼を軽く伏せた。

「はい。大御所様のお手を付けられるのは御台様や御中臈、またはその下につく女中達でございます。私達はただ身の回りのお世話をするだけで・・・・・・むしろお小姓の方が上様のお情けを頂いているかもしれません」

「意外ですね。一番身近な者から手がつけられそうと下々は思ってしまいますが」

 ふみの頬に軽く接吻を繰り返しながら日寛は尋ねる。どうやらじっくりとふみを昂ぶらせる方向に変換したらしい。あまり欲望を感じさせないその接吻に、ふみの表情が和らいでゆく。

「はい、むしろ一番身近だからこそ、食指が動かないのかもしれません」

 ふみは言葉を選びながら日寛の質問に答えてゆく。そもそも将軍付きの女中は全て御庭番であり、女とはみなされない。そこは女好きの家斉もわきまえており、職務上『捨て石』になる直属の女中には情が移らぬよう一切手を出さないのだ。それ故、ふみも仕事で初花を散らすことになりそうだが、それも職務の一つと割り切っている。

(だけど・・・・・・)

 日寛から仕掛けられる優しい愛撫は、ふみの緊張を、そしてふみの御庭番としての決意をも溶かし始めている。今回の任務には真希が付いているからまだしも、一人だったら間違いなく自分は日寛の手管に落ちてしまうだろう。だが、それも相手を信頼させる手段となり得るかもしれない――――――ふみの、女斥候としての本能が動き出した。

「日寛、さま・・・・・・」

 あえて唇を外して繰り返される日寛の接吻だが、ふみは自ら唇にと求める。今は日寛の手管に落ちても構わない。その代わりこれから起こることを全て上役に報告し、これからの行動の指示を仰げば良いのだ。

「浅木殿。本当にあなたはかわいらしい人だ」

 ふみの心中など知る由もない日寛は、自らの手に落ちつつある愛らしい獲物を前にやりと笑い、再びふみの唇を吸った。



――――――これは、成功なのか。それとも失敗なのか。

 ようやく緊張が解け始めたふみの懐に手を入れながら、日寛は思考を巡らせる。大御所は自らの世話を直接する女中に手を出さない――――――そうなるとふみを直接籠絡し、色仕掛けで大御所を操らせるという真似は出来ない。

(回りくどいが、やはり側室の女中から手を回すしか無いのか)

 だが、将軍付き、大御所付き女中にはお手が付かないと知ることが出来ただけでも良しとするべきだろう。

(今後、無駄に将軍付・大御所付の年増を抱く必要も無くなるしな)

 男を欲するがあまり、嘘をつく女中も数多いる。新将軍の奥女中が感応寺に来るようになれば、その可能性も大きくなるだろう。そんな中、生娘で経験のないふみからの情報は真実である可能性が極めて高い。そして何よりもふみの若い身体は感応寺にいては滅多に味わえない、貴重なものである。

(大御所籠絡の役には立ちそうにないが、この娘はこのまま俺の愛人にするか。暫くの間、他の奴らに抱かせるのは惜しすぎる)

 掌を跳ね返してくる乳房は弾けるような弾力に富み、年増には無いものだ。そして他の男の精にまみれ、ちらちらとその影がかいま見える古参女中とは違い、ふみは接吻一つ一つに戸惑い、そして日寛が教えたとおりに染まってゆく。それは出家した翌日から年増の奥女中を相手にしていた日寛にとっても初めての経験だった。

「に、日寛、さま・・・・・・」

 いつの間にかはだけてしまったふみの胸許からは豊かな膨らみと桜色の頂が顔を覗かせている。頬も乳房も上気し、ほんのりと桜色に染まっているのがふみの初々しさを更に際立たせていた。

「きれいですよ、浅木殿」

 日寛は左手で一方の乳房をやわやわと嬲りつつ、もう一方の乳房に唇を這わせ、凝った桜色の頂を口に含んだ。

「あっ!」

 悲鳴に近い声がふみの唇から発せられる。だが、それは否定の叫びではなく、嬌声に近いものだ。だが、まだ経験の浅いふみは男を誘うような甘い啼き声を出すことが出来ないらしい。

「無理をして声を出すことはありませんよ。初めてなのにこんなに身体を火照らせて・・・・・・私の身体に馴染む頃には、どれだけ淫らに咲き誇るんでしょうね」

「そ、そんな・・・・・・」

 日寛の掠れた声に指摘され、ふみは恥ずかしげに顔を背ける。その姿は大伽藍の奥で淫行に悶える奥女中には見られない仕草だ。それが余計に日寛を昂ぶらせ、更に羞恥に身悶えさせたいという劣情に狩られる。

「恥ずかしがっても無駄ですよ、浅木殿。確かにまだまだ慣れていないところはありますが、あなたには素質がありそうだ」

 そう言いながら、日寛はふみの足元に回ると裾を絡げ、太腿まで露わにした。

「きゃっ」

 今までにない、少々乱暴な日寛の行動に、ふみは反射的に裾を抑えようとすr.だがその手は日寛よって遮られ、両手首を片手で握られてしまった。

「だめですよ、隠そうとしては。ここからが本番なんですから・・・・・・さぁ、膝の力を抜いて」

 そう言いながら日寛はふみの膝頭をくすぐり始めた。膝頭は意外と敏感な部分である。そのくすぐったさに抗う事は流石に難しく、ふみは膝の力を抜いてしまった。そこを見逃さず、日寛は自らの身体を割り込ませ、膝を閉じられなくてしまう。

「こちらの方はどうなっているんでしょうかね?ちょっと確かめさせていただきます」

 有無を言わさぬ日寛の言葉が、ふみの抵抗を封じ込める。そして日寛の空いている方の手が、太腿の奥へと伸び、秘められた部分を撫で上げた。

「やぁっ」

 日寛に触れられたことで思い知らされる自分の身体の反応に動揺し、ふみは必死に太腿を綴じ合わせようとするが、日寛に体に邪魔される。

「今更恥ずかしがっても無駄ですよ。おなごの身体は『天悦』の気配を貪欲に感じ取るものですから」

 日寛は恥ずかしがるふみに止めとも言える一言を囁くと、ふみの手首を開放する。そして両手を太腿の内側に差し入れると、そのまま力を込め今まで誰の目にも触れさせたことのないふみの秘所を白日の下に晒してしまった。
 まだ淡いひこばえに縁取られた花弁は微かに震え、その上部中央には小さな花芽が顔を覗かせている。蜜によって全体が濡れそぼってしまっているが、それがむしろ経験の浅さを物語っていた。

「ほら、あなたの身体はどこまでも正直だ。『天悦』を受けんがためにこれほどまでに昂ぶって」

 日寛は触れるか触れないかの微妙な力加減で、指先でふみの花弁の縁を往復する。

「恥ずかしがることはないんですよ。これからが本当の『天悦』なのですから・・・・・・浅木殿、あなたにもその愉悦を教えて差し上げます」

 そう言いながら日寛の顔が花弁に近づき、花弁の縁を往復していた指先が蜜壺の入り口へと宛てがわれた。

「さすがに初物に拙僧の宝刀をいきなり突き入れてしまっては、かなり痛い思いをしてしまいますからね。時間をかけてゆっくりとほぐしましょうか」

 その瞬間、日寛の唇はふみの花芽を吸い、それと同時に鎌首をもたげていた人差し指がするりとふみの膣内に入り込んできた。




UP DATE 2016.4.13

Back   Next


にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ
INランキング参加中。
お気に召しましたら拍手代わりに是非ひとポチをv


  
こちらは画像表示型ランキングです。押さなくてもランキングに反映されます。
(双方バナーのリンク先には素敵小説が多数ございます。お口直しに是非v)

 



とうとう日寛の毒牙にかかってしまったふみです(>_<)大御所付女斥候として、後に上司に報告すれば・・・と覚悟を決めているようですが、果たしてそれが可能なほどの理性が保てるのか、甚だ心もとない部分が(^_^;)

その一方、日寛はかなり余裕を持ってふみを弄んでおります(^_^;)ふみを通じて直接大御所・家斉を動かすことは不可能と冷徹な判断をしつつ、ちゃっかりふみの身体は堪能しているというwwwもしかしたら他の利用価値を模索している可能性もありますが、やはり普段BBAばかり相手にしているので、年頃の女の子をものにできるチャンスを逃したくないというのが本音なのかも(^_^;)

たぬきときつねの化かし合い、次回4/20で第一ラウンド終了です(*^_^*)
(第二ラウンドは七夕あたりか・・・イベントがないと代参なんて出来ませんからねぇ(*´ω`*))
関連記事
スポンサーサイト

 関連もくじ一覧 ▼ 
総もくじ 3kaku_s_L.png vague~道場主・作間駿次郎顛末記
総もくじ 3kaku_s_L.png 夏虫~新選組異聞~
総もくじ 3kaku_s_L.png 紅柊(R-15~大人向け)
総もくじ 3kaku_s_L.png 葵と杏葉
総もくじ 3kaku_s_L.png 横浜慕情(大人向け)
総もくじ 3kaku_s_L.png 短編小説
総もくじ 3kaku_s_L.png VOCALOID小説
総もくじ 3kaku_s_L.png 雑  記
総もくじ  3kaku_s_L.png vague~道場主・作間駿次郎顛末記
総もくじ  3kaku_s_L.png 夏虫~新選組異聞~
総もくじ  3kaku_s_L.png 紅柊(R-15~大人向け)
総もくじ  3kaku_s_L.png 葵と杏葉
総もくじ  3kaku_s_L.png 横浜慕情(大人向け)
総もくじ  3kaku_s_L.png 短編小説
総もくじ  3kaku_s_L.png VOCALOID小説
総もくじ  3kaku_s_L.png 雑  記
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
【ボカロ小説・アプリとAI~それでもボカロは恋をする2】へ  【烏のまかない処~其の二百五十・蕎麦フルコース2016】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【ボカロ小説・アプリとAI~それでもボカロは恋をする2】へ
  • 【烏のまかない処~其の二百五十・蕎麦フルコース2016】へ