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【  2009年11月  】 

幕末歳時記 其の弐拾・注連飾り(鍋島閑叟(斉正)&盛姫)

幕末歳時記

2009.11.30 (Mon)

 京都では薩長軍と幕府軍が一触即発だという状況の中、佐賀藩では未だどちらに付くか藩内でもめていた。だが、下の者がいくら議論を重ねても物事はそう簡単に動かない。 そもそも決定権を持つ前藩主・鍋島閑叟が未だどちらとも決めかねているのだ。藩内の政治判断なら即断即決、むしろ若い者達でさえ驚愕する大胆な行動力を示す閑叟なだけに藩士達は苛立ち、えもいわれぬ不安に囚われてしまう。「時流は朝廷側にあるのは明らか!何故...全文を読む

葵と杏葉世嗣編 第二十四話 雪華の君・其の参

葵と杏葉・世嗣編

2009.11.25 (Wed)

  静かに降りしきる雪はいつの間にか黒門を真っ白に染め上げる。囀る鳥の声も、子供達の遊ぶ声も雪に吸い込まれてしまうのだろう、不可思議な静けさが押しつつんでいた。先程まで異様な熱気に包まれていた大広間にもその不可思議な静けさがそろり、そろりと手を伸ばしつつあるようで、溶姫の怒りも徐々に鎮まってゆく。 そのような静寂の中、子供にしては少し低めの、だが大人と言うにはまだまだ高い斉正の声だけが大広間に響き、...全文を読む

幕末歳時記 其の拾玖・煤払い(原田左之助&おまさ)

幕末歳時記

2009.11.23 (Mon)

 師走ならではの喧噪が京都の街を賑わせている中本願寺筋釜屋町七条下ルにある新選組十番隊隊長・原田左之助の休息所は特に賑やかであった。「ほら、てめぇら、さぼってんじゃねぇ!しっかり働け!」 それほど大きくはないが、端正な京町家に不釣り合いな原田の図太い怒声が家中に響き渡る。その怒声に追い立てられるように埃を立て、手入れの行き届いたきれいな部屋を却って汚しているとしか思えない隊士達の騒ぎ声・・・・・。 何...全文を読む

葵と杏葉世嗣編 第二十三話 雪華の君・其の貳

葵と杏葉・世嗣編

2009.11.18 (Wed)

  百年前の討入りの日と同じように江戸の街にはらり、はらりと雪が舞い散る。昨日の煤払いの喧噪が信じられぬほど外も、そして黒門の内もたった一部屋の例外を除いて冷たい静寂に包まれていた。その一部屋とはもちろん溶姫を案内した大広間である。 かき集められるだけかき集めた火鉢に炭を熾している所為か、不自然な暑さと熾火の臭いで息苦しささえ感じる。だが、それ以上に息苦しさを感じたのは溶姫の不幸な結婚生活の話であった...全文を読む

幕末歳時記 其の拾捌・大嘗祭(明治天皇&美子女御)

幕末歳時記

2009.11.16 (Mon)

 十一月の二の卯の日を前にして、今上帝・睦仁は女御である美子(はるこ)を前に苛立ちを隠そうとせずぶつぶつと文句を言っていた。「大嘗祭自体は構わないけど、その後の宴のいくつかを西洋式でやるなんて。『外国人の賓客の為』といいながら伊藤の奴は・・・・。」 大嘗祭後の宴に対して文句を言いながら実のところ一生に一度の大嘗祭そのものに不安と緊張を抱いているのは明白である。「『天狗さん』は何でそう平然としていられ...全文を読む

葵と杏葉世嗣編 第二十二話 雪華の君・其の壹

葵と杏葉・世嗣編

2009.11.11 (Wed)

  それは百年も前の討ち入りの日を彷彿とさせる、ちらちらと粉雪が舞い散る日の事であった。ある意味この日ほど不意打ちに相応しい日も無いだろう。忠臣蔵の討入りの日という云われもあるが、江戸城を始め諸侯、旗本、御家人、寺社、町人全てが夜を徹しての煤払いと宴会により疲れ果て、気怠い空気さえ漂っている師走十四日である。監視の目をすり抜けるのも普段より容易い。 前日の煤払いでいつもにも増して清められた盛姫の御住...全文を読む

幕末歳時記 其の拾漆・鞴祭(徳川慶喜&お芳)

幕末歳時記

2009.11.09 (Mon)

 「慶喜(けいき)さん、鞴祭りの準備が出来ましたよ。いつまでも布団に潜り込んでいないで起きて下さいな。」 日々の激務の中、さすがに疲れ果てているのかなかなか起き上がってこない徳川慶喜を起こしに新門辰五郎の娘で慶喜の妾でもあるお芳が蜜柑が山ほど入った籠を手に慶喜の寝所に入ってきた。「鞴祭り・・・・・もうそんな季節なのか。」 先月の大政奉還に緊急政務の処理とめまぐるしい毎日の中、季節の移り変わりさえ感じ...全文を読む

葵と杏葉世嗣編 第二十一話 茂義の妻・其の参

葵と杏葉・世嗣編

2009.11.04 (Wed)

  心地よい皐月の夜風に当たり、酔いを覚ますはずであった。しかし、酒は茂義が思っていた以上に回っていたのである。自分が何をしようとしているかも判らぬ状況で、酒の勢いそのままに茂義は黒門を突破し、御住居に上がり込んでしまった。そして千鳥足のまま風吹がいると思われる女官部屋へと向かう。「請役殿!ここがどこだかお解りなのですか!」「若君でも姫君様のお許しが無ければ入ることができぬのですぞ!」 守衛から料理...全文を読む

横浜慕情 浜猫の唄・其の参

横浜慕情~虔三郎と結衣

2009.11.01 (Sun)

 野毛の丘陵にある時鐘が夜の十時を告げる。地を這うような低い音を耳にして、虔三郎は褥に入ってからすでに一時間以上が経過していることに気がついた。 妓楼での遊びの癖か、つい時間を気にしてしまう自分に虔三郎は苦笑する。今抱いている女(ゆい)は自分の-------自分だけの妾であり、残り時間など気にしなくてもいい相手なのだ。(慣れるまでに時間がかかりそうなのは、俺も同様だな。) 娼妓にしろ、素人娘にしろ、今まで虔...全文を読む

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乾小路烏魅

Author:乾小路烏魅
幕末~明治を中心とした歴史小説ブログです。
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角川twitter小説大賞優秀賞受賞

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