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【  2009年10月  】 

葵と杏葉世嗣編 第二十話 茂義の妻・其の貳

葵と杏葉・世嗣編

2009.10.28 (Wed)

  皐月の風と共に武雄鍋島家からの結納品を携えた仲人が江戸藩邸にやってきた。そして本来結納には顔を出すべきではない茂義本人までもが、のこのこと結納の使者と共にやって来たのである。 もちろん茂義が江戸に来たのは自らの結納の為ではなく、江戸でやらなければならない仕事の為なのだが、江戸への交通費を削る為とはいえあまりにも非常識である。別々に江戸に向かえば武雄藩の家格に見合った共揃えを二つ揃えなければならず...全文を読む

幕末歳時記 其の拾陸・玄猪の祝(大久保利通&満寿子)

幕末歳時記

2009.10.26 (Mon)

 薩摩藩御側役兼御小納戸頭取である大久保利通こと一蔵を出迎えたのは六歳の長男・和熊であった。「父上、お帰りなさいませ!」 まるで犬の仔のように玄関に転がり出る和熊の愛くるしい様に一蔵の口許には自然と笑みが零れる。「おお、今日は特に元気だな。」 職場での寡黙で怜悧な理論家の姿はどこにもなくここにいるのは子煩悩な一人の父親である。一蔵は走り寄ってきた息子を抱き上げた。 僅かな暇さえあれば子供の面倒をよく...全文を読む

横浜慕情 浜猫の唄・其の貳

横浜慕情~虔三郎と結衣

2009.10.25 (Sun)

 寒さを覚え始める晩秋の港町、横浜。肌を切り裂きそうなほど冷たい海風に乗って、遠くから浜猫の啼声が聞こえてくる。だがその切なげな啼声は今の結衣には届かない。虔三郎の腕の中、初めての情事に戸惑いながら結衣は快楽に溺れ始めていた。「お結衣、まだ乳しか可愛がっていないんだぞ。それなのにこんなに乱れやがって。」 痛みを感じるほど尖り、熟れた茱萸の実を思わせるほど充血している乳首を口に含みながら、虔三郎はわざと...全文を読む

葵と杏葉世嗣編 第十九話 茂義の妻・其の壹

葵と杏葉・世嗣編

2009.10.21 (Wed)

  武士にとって主君の命令は絶対のものである。たとえそれが受け入れがたいものであったとしても――――――。 新年の挨拶と共に藩主・斉直自ら茂義に対して下したその言葉は、茂義にとって青天の霹靂であった。請役への再任はともかく、まさか婚姻の話が出るとは露ほども思わなかったのだ。そのような話は微塵も聞いていなかったし、噂さえ無かった。茂義は動揺を押し殺し藩主の言葉にただ聞き入る。「茂義よ、くだんの件に伴うそなたの...全文を読む

横浜慕情 浜猫の唄・其の壹

横浜慕情~虔三郎と結衣

2009.10.19 (Mon)

 結衣は褥の中でただ身体を硬くし、これから起こることに対し覚悟を決めていた。(借金を返さなきゃいけないんだから・・・・・これくらい・・・・・。) 夫でも、将来を誓った相手でもない男に処女を散らされようとしているが、状況を考えれば自分は恵まれていると思う。父親が病だったとはいえ三十円近い借金を抱え込んでいる身なのだ。これは明治十年代の庶民の月収が三円前後だったことを考えればいかに大金か判って貰えるだろう...全文を読む

幕末歳時記 影暦 神無の月・後編(土方歳三&お琴 大人向け)

幕末歳時記

2009.10.14 (Wed)

 初冬の冴え凍る夜空に浮かぶ立待月が、旅籠の窓から二人を照らす。外の肌寒さが信じられないほど、土方と琴がいる一室は隠微な熱気に包まれていた。「歳・・・・さ・・・・ん・・・・・・かんにん・・・・・。」 帯を解かれ、すっかりうまれたままの姿にされた琴が熱っぽくあえぐ。琴がまだ男を知らないと判ったその時から土方の執拗とも言える愛撫が始まった。 唇や乳房は勿論、それこそつま先から頭の天辺まで土方が触れていない部...全文を読む

葵と杏葉世嗣編 第十八話 殿様道楽・其の参

葵と杏葉・世嗣編

2009.10.14 (Wed)

  斉正と松根、そして盛姫が浜御殿に出向いたその日、側近の役目を直堯に押しつけた茂義は、恋敵が持ち込んできた朝顔を前に朝から絵筆を走らせていた。何せ『朝顔』である、早めに描かなければ夕方には萎んでしまう為、時間との勝負だ。昼四つ前にはすでに水彩画の何枚かは出来上がり、縁側に並べ乾かしていた。「あのろくでなしが持ってきた朝顔じゃなければ言うことは無いのに」 ぶつぶつと文句を言いながらも、自然と笑顔が零れる...全文を読む

幕末歳時記 影暦 神無の月・前編(土方歳三&お琴 大人向け)

幕末歳時記

2009.10.13 (Tue)

 二人して戸塚村を後にした土方と琴は、内藤新宿にある旅籠に宿を取った。事情が事情だけに試衛館からあまり離れる訳にもいかないし、かといって近すぎる場所でうろつきでもしようものなら琴との関係を冷やかされそうで気恥ずかしい。戸塚村からも試衛館からもほどほどの距離にある内藤新宿は何かと都合が良い。「なんだか・・・・・かなり賑やか・・・・・・なんですね。」 風呂に入り、夕餉を取った後、琴は隣の部屋から聞こえてくる...全文を読む

幕末歳時記 其の拾伍・神無の月(土方歳三&お琴)

幕末歳時記

2009.10.12 (Mon)

 予想もしていなかった三日仕立の早飛脚が土方の元にやってきたのは十月十七日であった。そこには将軍徳川慶喜が統治権返上を天皇に上奏したこと、すなわち大政奉還がなされたことが近藤の力強い筆跡で書き殴られている。(元々話はあったみてぇだが、ここまで早ぇとは・・・・・。) 大政奉還がなされると聞き及んだ近藤が何度か上層部に訪ねていたみたいだが、まったく相手にされないと土方への手紙で愚痴をこぼしていたくらいだ...全文を読む

葵と杏葉世嗣編 第十七話 殿様道楽・其の貳

葵と杏葉・世嗣編

2009.10.07 (Wed)

  非公式ながら浜御殿への出向を求められた斉正と松根、そして後見という形で付き従う事になった盛姫の三人は、申し出を受けた次の日から『月影』の扱いを斉正の実母であり藩主夫人である姚姫から直接指導を受け始めた。何せ佐賀藩に代々伝わる名器である。本来藩主自ら管理するべきものなのだが、斉直のいい加減さ、気まぐれさを危ぶんだ前藩主が鳥取藩から嫁いできた姚姫に託したという曰く付きの箏である。「斉正、そんな強く琴柱...全文を読む

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乾小路烏魅

Author:乾小路烏魅
幕末~明治を中心とした歴史小説ブログです。
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角川twitter小説大賞優秀賞受賞

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