暁光碧烏~gyoko-hekiu~

烏のまかない処UPしました♪今回は帰省先で購入した梅酒を(●´ω`●)思わず『杜氏買い』してしまった一品です(^_^;)

烏のまかない処~其の三百二十一・北雪梅酒 

烏のまかない処


本日8月24日は『愛酒の日』なんだそうですね(*^_^*)偶然ではありますが、今回は新潟で購入したお酒をネタにさせていただきます♪
いつもは帰省先では『旦那用の酒』を購入することはあるのですが、自分専用のお酒を購入することは殆どないんです。しかし今回は『とある理由』によりこちら『北雪梅酒』を購入することになりました❤(ӦvӦ。)

実はこの梅酒を手に入れる前に『にいがた酒の陣2017』のガイドを兼ねた、酒蔵紹介の小冊子を手に入れまして。そこで紹介されていた『北雪酒造』さんの頑固一徹、昭和のかほり漂う雰囲気の杜氏さんに惚れこんで購入してしまったのです(*´艸`*)パケ買いならぬ杜氏買いといったところでしょうか(^_^;)
またその冊子の紹介の仕方も上手かったんですよね~。見開きのお隣に並んでいたのが同じ佐渡の酒蔵、尾畑酒造さんだったのですが、そちらの杜氏さんはバンダナ姿のイマドキの若者風のイケメン杜氏♪オススメの一本に合う料理として『のどぐろ』や『越後もち豚のトマトソース煮込み』など新潟の他の名産品にも気を使ったコメントをおっしゃっていたのですが、私が購入した梅酒の製造元『北雪酒造』さんは腕組み&作業着の伝統的スタイル。お酒に合う料理も『刺身!』の一品のみw同じ佐渡の酒造メーカーでもまるで間逆な杜氏さんで、非常に興味をそそられました(๑•̀ㅂ•́)و✧
で、『お友達にプレゼントするなら尾畑酒造の『真野鶴』、自分で飲むなら『北雪』だな』と思ったのですが、残念ながら私は日本酒が飲めないorzでも梅酒なら飲めるぞ!ということで北雪梅酒を購入いたしました(๑´ڡ`๑)
お味の方は焼酎の梅酒と違って仄かに日本酒っぽい、ほのかなお米の味が感じられるのですが、梅の成分が25%もあるので日本酒が苦手な私でも全然問題なく頂けましたね❤(ӦvӦ。)更に料理を選ばず和洋中何にでも合うんですよ。そして何より口当たりが良すぎる/(^o^)\いい気になって飲みすぎると酔っ払って家事をしたくなくなるので飲み過ぎ注意です(^_^;)

因みに『にいがた酒の陣』は毎年3月中旬の土・日2日間にかけて行われるイベントで、県内90蔵の酒蔵が大集結、云わば酒飲みのコミケのようなイベントです。
一種類のお酒につきおちょこ半分(20ml)の試飲ができるのですが、おちょこ半分と侮るなかれ(๑•̀ㅂ•́)و✧参加90蔵×平均5種類のお酒×20ml=9㍑、つまり5升にもなるのです(@@)理論的には2日間で5升のお酒がタダで飲める・・・呑んだくれは間違いなく泥酔するまで飲み続けるでしょう(-_-;)それを防ぐために冊子の1ページ目には『マナーはみんなで守りましょう』だとか『楽しくお酒が飲めるのはほろ酔い期まで』『和らぎ水は必ず一緒に持ち歩きましょう』と小学校対象の標語宜しく書き綴られているのですが、間違いなく守られていないんだろ~な~(^_^;)そもそも5升もただで飲めるのにほろ酔い(1~2合)までとか云われてもねぇ・・・ヲタクに『推しの薄い本50冊、タダで試読できますよ~。だけど読んで良いのは1、2冊だけ』とか言っても絶対に無理でしょう/(^o^)\
日本酒は飲めませんができれば続けて欲しいイベントですので、出来る限り参加者には節度を守っていただきたいものです(*´ω`*)

次回まかない処は8/31、そろそろ秋っぽい味覚のものを紹介したいところです(●´ω`●)




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vague~鬼垣の尋問手腕・其の壹 

港崎遊郭連続誘拐事件の章

 使いの者を奉行所にやってから四半刻が過ぎた頃、ようやく待ちわびていた人物が岩亀楼にやってきた。

「お待たせしましたぁ!只今戻りましたぁ!」

 竹蔵の声変り間近の、掠れた声が闇夜に響く。その声に弾かれるように佐吉と進五郎が見世の外に飛び出し、楼門を開けた。

「お、お待ちしておりました、垣崎様!どうかお上がりくださいませ」

 眼の前に広がる御用提灯と龕灯の数々、そしてそれらを従えて先頭に立つ神奈川奉行所支配定役・垣崎の迫力に、佐吉と進五郎は緊張の面持ちで頭を下げる。

「済まねぇな佐吉、待たしちまって。だが安心しろ、おめぇの処の禿は髪の毛一筋ほどの傷も付けずに助けてやるからよ」

 童顔に屈託のない笑みを浮かべ、垣崎が佐吉の肩をぽん、と叩いた。その力強さ、そして意外と若く人懐っこい垣崎の笑みに安心したのか、佐吉は涙ぐみ頭を下げる。

「どうか宜しくお願いします、垣崎様。小萩を・・・・・・助けてやってくださいませ」

 佐吉の懇願に垣崎も力強く頷く。

「じゃあ早速捜索を始めさせてもらう。まず見世のモンを一箇所に集めてくれ」

「やはり見世の中に裏切り者がいると、垣崎様も思われるのですか?」

 岩亀楼を開いて七年、共に見世を作り上げてきた使用人達である。できることなら彼らを信じたい。不安げな表情を浮かべる佐吉に対し、垣崎は悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「う~ん、そいつぁ見てみないと判らねぇな。俺はてめぇが見聞きしたモンしか信じねぇ主義なんだ。特に色惚けしている道場の先輩なんざ、この世で一番信用ならねぇ。おめぇさんもそう思わないかい?」

 ここへ来てようやく垣崎が暗に作間を冷やかしている事に気が付き、佐吉も思わず吹き出してしまう。そして垣崎が店の者を頭からは疑っていない事にも安心した。
 そんな話をしつつ、佐吉は垣崎とその部下を岩亀楼で一番大きな座敷へ通し、進五郎や竹蔵に命じて見世の使用人達を集める。さすがに手が放せない者もいる為、すぐに集まったのは半分より少し多いくらいだろうか。そしてその場にやってきたのは使用人だけでは無かった。

「駿次郎先輩、済みませんねぇ。お楽しみのところ邪魔が入りまして」

 白萩と共に大座敷へ降りてきた作間の顔を見るなり、垣崎は意味深な笑みを浮かべる。あからさまに先輩を小馬鹿にした垣崎のその態度に、作間は面白くなさそうに口を開いた。

「ほんの欠片でもそう思っているのなら、さっさと小萩を見つけ出してくれ。どうせお前の追いかけているヤマだろう?」

 そんなぶっきら棒な作間とは対照的に、作間の隣にいた白萩は垣崎に対して深々と頭を下げた。

「私からもお願い致します。妹分の小萩を・・・・・・どうか助けて下さいませ」

 態度は大分違うが、共に小萩の救出を頼む二人である。そんな二人の懇願を聞いた後、邪悪な笑みを浮かべた垣崎は作間の顔を覗き込む。

「なるほどねぇ・・・・・・駿次郎先輩、素直に言ったらどうですか?てめぇの情婦の禿が拐かされたんで助けてくれ、って」

 垣崎が囁いたその瞬間、作間は耳朶まで茹で蛸のように真っ赤になった。

「お、おい、垣崎!な、な、何てことを言うんだっ!お、お、花魁に失礼だろうがっ!」

 しどろもどろになりながらも、なけなしの威厳を保とうと作間は垣崎を怒鳴りつける。だが初心な少年の様に顔を真赤に染めてしまっているのでは、威厳など微塵も感じられる筈がない。垣崎は勿論、二人のやり取りを見ていた岩亀楼の使用人からも押し殺した笑いが漏れ始めるほどだ。その笑いに作間はますます顔を赤らめるが、さらに垣崎が追い打ちをかける。

「別にいいじゃないですか。花魁だってまんざらじゃないみたいですし・・・・・・ねぇ、白萩花魁?」

 垣崎に指摘され作間が隣を見ると、白萩も作間に負けず劣らず真っ赤になっていた。白粉を塗った首筋までほんのりと桜色に染まり、作間は思わず目を奪われる。

「さて、と先輩をからかうのはこの辺で終いにしておきましょうか」

 垣崎は不意に真顔になるとすたすたと歩き出した。そして使用人達の集団の一番端っこにいた男―――二階回しの郁三郎の前で立ち止まる。
 どうやら作間をからかっていた間にも使用人達の動向を観察していたらしい。垣崎と作間のやり取りに皆が笑う中、唯一人郁三郎は落ち着かない様子だったのを垣崎は見逃さなかった。

「おい、色男さんよ。さっきから見ていたが、どうも落ち着きがねぇよな。それとその左手、ちょいと見せてみな!」

 郁三郎が逃げ出す前に垣崎は郁三郎の左腕を掴み、捻る上げる。

「いっ、痛ぇ!な、何するんですか、与力の旦那っ・・・・・・うげっ!」

 垣崎から逃れようと暴れる郁三郎だが、垣崎はそれを物ともせず郁三郎の左手に巻かれた白布を引き剥がす。すると白布の下から誰かに噛まれた歯型が現れるた。かなり強く噛まれたのか、やや小さめの歯型はかなりくっきりと刻まれており、血も少し滲んでいる。

「乳繰り合いで噛まれたにしちゃあ無粋な噛み傷だな、ええ?色男さんよ?」

 間違いなく郁三郎は一連の誘拐に加担している――――――そう確信した垣崎は、さらに郁三郎の腕を強く捻り上げ、郁三郎の耳許で怒鳴った。

「一体誰に噛まれたのか、洗い浚い吐きやがれ!」

 その瞬間、痛みに耐えかねた郁三郎は女のような悲鳴を上げる。

「いてぇ!!こ、これは、茶を挽いていた緋荊ってぇ娼妓に・・・・・・働けと言ったら噛み付かれたんですよぉ!」

 垣崎を見上げるその目は、まるで男娼のような媚を含んでいた。

「勘弁して下さいよぉ、与力の旦那ぁ・・・お、俺は、何も知らねぇんです」

 その情けない声音と媚を含んだ視線に、垣崎の腕の力が僅かに緩んだ。その時である。

「与力の旦那!松吉がさっき『薔薇の間』に――――――緋荊花魁の部屋に客を引き入れた、って言ってます!」

 声変り間近の、掠れた少年の声が広い座敷中に響く。その瞬間、郁三郎は声の主を恨みに満ちた形相で睨みつけた。

「畜生!余計な事をぺらぺらと・・・・・・竹蔵、覚えてやがれ!」

 掠れた声の主は竹蔵だった。正義感の強い少年なのか、郁三郎の嘘を黙って見ていられなかったらしい。その背後に隠れるように幼い小僧――――――松吉が、垣崎達の方をこわごわと伺っている。

「なるほどな。つまり緋荊とかいう花魁が茶を挽いてたって話は嘘って事か?」

 怒気を含んだ垣崎の声に、郁三郎はちっ、と舌を鳴らしながら顔を背けた。その態度に垣崎の怒りはますます募る。

「ふん、どうやら詳しく話を聞かなきゃならねぇようだな・・・・・・坊主達、ありがとうよ!」

 垣崎は竹蔵と松吉の二人に礼を言うと、成り行きをじっと見守っていた佐吉に声をかけた。

「佐吉さんよ、ちょいと仕置部屋を貸してもらえねぇか。本当なら奉行所に引っ立てるところなんだが、時間がねぇ」

「――――――承知しました。進五郎、寛助、ご案内をしろ」

 佐吉は二人の若い者に命じた後、やるせない悲しみに満ちた声で郁三郎に声をかける。

「まさかお前に裏切られるとはな・・・・・・無宿者だったお前を二階回しにまでしてやったというのに」

 だが佐吉の悲しみとは裏腹に、郁三郎は垣崎に押さえつけられたまま不満気な表情を浮かべ、佐吉と視線を合わせようとはしなかった。



 全てにおいて光り輝く岩亀楼の中で、その部屋だけが異質な空気を漂わせている。地下に設えられた、岩亀楼の闇の全てが凝縮した暗い場所――――――それが仕置部屋であった。
 進五郎らに案内された垣崎達は、即座に郁三郎を太い柱に縛り付けぐるりと部屋の中を見回す。

「荒縄の他は針と水責め道具か。う~ん、妓楼の仕置部屋じゃ仕方ねぇか」

 折檻をするとはいえ娼妓はあくまでも『商売道具』である。後々まで残る傷、目立つ傷を付けないよう、部屋には針責めに使う太めの針が十数本と大きな盥、あとは細い鞭しか無かった。それらを見て垣崎は腕組みをして考え込む。

「おい、垣崎。大丈夫なのか?」

 小萩の状況をいち早く聞きたいが為に仕置き部屋に付いてきた作間が垣崎に尋ねる。素人目に見ても、この仕置部屋で責問をするのは難しいと思われた。あまりにも設備が脆弱で少ないのだ、尤も拷問道具が揃っている妓楼もどうかと思われるが・・・・・・。

「う~ん、方法はあることはあるんですが・・・・・・駿次郎先輩、ちょいと頼まれて欲しいんですが」

 作間に流し目をくれながら、垣崎は重々しく口を開く。

「何だ?俺に出来る事なら何でもやるが」

「そう大したことじゃありません。妓楼の誰かに頼んで、熱した灰を用意して貰いたいんです」

 垣崎の頼みを聞いた瞬間、作間は怪訝そうに首を傾げた。真っ赤に焼けた炭ならば脅しにも使えるだろうが、灰では全く役に立ちそうもない。だが、垣崎には何か考えがあるのだろう。

「・・・・・・判った。じゃあちょっと取ってくる」

 腑に落ちない気持ち悪さを抱えつつも、作間は垣崎に何も問わずに仕置部屋を後にした。




UP DATE 2017.08.023

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烏のおぼえ書き~其の二百二十三・昭和初期の自然科学系研究所・その1 

烏のおぼえ書き

江戸時代にも幕府や各藩で技術開発のための研究はなされていたと思いますが、やはり近代的な研究となると開国した後でしょう。それこそ殖産興業や富国強兵のスローガンの下、かなり多くの研究所が雨後の筍のようにできたようです/(^o^)\
確かに個人の力じゃ発明その他にも限界が・・・てなわけで今回から東京にあった研究所を幾つか取り上げていきたいと思います。今回は自然科学方面の研究所その1ということで(^_^;)←本当にシャレにならないくらい多いwww


◆理化学研究所
これは現代にも残っている、日本最高峰の研究所です。こちらの研究所、何と大正8年に政府&民間有志の莫大な寄付で設立されたとか(゚∀゚)てかこの時代に官民共同プロジェクト的なものがあったのにも驚かされるのですが、それだけ必要とされていたのでしょうねぇ(-_-;)
なお昭和4年時点で23の研究室に数百名の研究員を擁していたのですが、そのメンツがすごい(@@)
理論物理学者で土星型原子モデルを提唱した長岡半太郎やビタミンBの発見者である鈴木梅太郎など、理系をかじった人間であれば絶対に名前を聞いたことがある研究者がずらりと揃っていたらしいのですΣ(゚∀゚ノ)ノキャー
それでなくてもこの時代、結構日本の自然科学系研究者はかなり優秀な人を輩出しているんですよね~。理研じゃないですけど野口英世もこの時代の人ですし・・・たぶん現代以上にこの分野にお金と時間をたっぷり注いでもらっていたんだと思われます。
(現代でも数千、数億円単位の金が湯水の如くじゃんじゃん消えてゆきますからねぇ(^_^;)普段『こっちのカップラーメンのほうが3円安い!』とけち臭い事を抜かしている理系男子も、研究となれば数千万単位の金を平気で注ぎ込みます←数字に強いせいか理系の男は基本的にケチが多い。更に不必要な見栄もバッサリ切り捨てるので普通の女の子は結構キツイと思われます^^;)
なおこちらは本郷区にあったのですが、帝大との連携を考えられてとのことだと思われます。

◆東京天文台
こちら、東京は東京なのですが、当時は絶対に東京扱いされていなかったであろう三鷹村にあった研究室です/(^o^)\元々麻布飯倉にあった、帝大附属の研究所らしいのですが、きっと東京の街あかりが観測にジャマだったんでしょうねぇ(^_^;)三鷹村へのお引っ越しをして、そのついでに十余万坪の敷地もゲットしたようです。その中には子午儀室や赤道儀室などの妙な形をしたドームが点在していたそうで・・・。こちらで働いていたのは数十名の研究員、百名にも満たない人数でこの広大な研究所を運営していたようです。
なおこちらの施設は一般の見学者も受け入れていたのでしょうか。吉祥寺駅から天文台行きの乗合自動車が出ていたとのこと。今も昔も宇宙のロマンに人々は惹かれるようですが、明治前まで朝廷や幕府の独占だった天文学が(軍事に関係ないところだけとは言え)庶民にも広がったというのは良いことですよね(*´ω`*)
時の政府、軍国主義的な政策は頂けませんが、教育関係や研究関係に力を注いでいた点においては支持したいです(*^_^*)
次回更新は8/29、東京の自然科学研究所その2について取り上げる予定です。



【創作関連】
理化学研究所はキラキラしすぎていて、小説でも手が出せ無さそう(^_^;)たま~~~~にオボカタ女史のようなお方も出しちゃったりしますが、現代でも日本最高峰のシンクタンクであることには変わりありません(人´∀`).☆.。.:*・゚
小説にするとしたら東京天文台ですかねぇ(*´ω`*)広大な敷地に研究員が数十名、お掃除やその他メンテの作業員さんとも全員知り合い的なちんまりした感じが良いじゃないですか((o(´∀`)o))
もしかしたらご近所の農家さんが『コレ出来たんで先生方どうぞ~♥』的に農作物を持ってきてくれそうな土地柄&研究室の雰囲気なんかがあったら言うことありません(*´艸`*)というか、もしのんびり和気あいあいと天体観測しながらお給料がもらえる・・・こんな研究所が実際あったら勤めたいですヽ(=´▽`=)ノ
(理化学研究所はちょっと・・・というよりかなり大きいですし、研究室同士がライバル関係っぽいので気が休まらなさそう(^_^;)いつ結果が出るか判らないけど地道に頑張れば何とかなりそうな天文台が好みです(*´ω`*))



【参考・引用文献】
新板 大東京案内 下(今和次郎 編纂 ちくま学芸文庫)


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拍手お返事&ハマの脱脂粉乳の謎 

拍手お返事&おまけ

終戦記念日の前後と会って8月は第二次世界大戦関連の特集が多くなるのですが、それらをちらりと見てとあることを思い出しました。母が『給食の脱脂粉乳が甘くて美味しかった』と生前言っていたことを・・・(゚∀゚)
私も実物を飲んだ事がないのでなんとも言えないのですが、多くのジジババ(失礼)の話を聞く限り『あんなまずいものは無かった』と口を揃えて言うじゃないですか。なのでてっきり自分の母親の味覚がおかしいだけだとだいぶ長い間思っていたんです。実際『なんでこんなまずいお菓子を一度ならず二度三度購入するのだろう?』ということもありましたし(^_^;)
しかしあるTV番組で『自分が給食で飲んだ脱脂粉乳は美味しかった』とのたまった俳優さんがいたのです(@@)だいぶ前の話になりますが、その方も母親同様横浜出身とのことで・・・どうやら横浜の一部の学校では砂糖入りの甘い脱脂粉乳が出されていたらしい(-_-;)
確かに未だに米軍基地がある場所ですし、『ハマのメリーさん』のような逸話にも事欠かないところでもあります。私自身大学の英会話の授業では米軍兵の奥さんが担当しておりましたし、結構米軍と密着した生活を送っているのですよ。それだけに『近くにいる子達には少しでも美味しいものを』と軍がお砂糖入り脱脂粉乳を横流しした可能性がありますし、アメリカのマスコミ対応で『こんな良い製品を支給してます♪』的に横浜の学校に美味しい脱脂粉乳を支給していたかもしれません(^_^;)
ただ規模からすると横流しが一番可能性が高いような気がする・・・(横須賀とか行くと『こんなものを販売して良いのか?』というブツ米軍から流れてきたりするので。やせ細った子供を見て給食用の脱脂粉乳を横流しするくらいは正義感からやっちゃいそう^^;)
実際のところはどうだったのか真実は闇の中ですが、少なくともヨコハマの一部の学校では他の地域の子供らと違い美味しい脱脂粉乳を飲んでいた可能性が極めて高いです(๑•̀ㅂ•́)و✧

今週末は驚くほどの沢山の拍手&拍手コメントありがとうございますm(_ _)mお返事以下に書かせていただきますね~(@^^)/~~~



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鉄ヲタ夫と歴女妻の鉄道オタク旅~いわくつきの月見櫓2 

鉄ヲタ夫と歴女妻の鉄道オタク旅

一年近くも前から予定されていたであろう将軍・家光の来訪が何故中止になったか?それは人間の力ではどうにもならない『自然災害』のためである。丁度家光が松本を訪れる際、中仙道木曽路等に落石により落石があったというのだ。『等』とあるので間違いなく複数箇所の落石だろう。
重機で作業ができる現代でさえ落石処理や道路復旧には早くて数日かかる。江戸時代初期なら更に時間がかかるだろう。こればかりは将軍であろうが天皇であろうがどうにもならない。家光としてもせっかく手前まで足を運びながら迂回をせざるを得なかったのは残念だったと思う。
だが、それ以上に無念というかがっかりしたのは迎える側だったかもしれない。資金や人材を注ぎ込み、せっかく準備したものが全て無駄になってしまったのだ。この直後の脱力感は半端無かったであろう。現代であっても準備万端時に食らうドタキャンは2倍以上の徒労感を感じるのだから・・・。

「時間が無い中、こんなに頑張って準備したのにな~」

月見櫓をぐるりと取り巻く回縁を見ながら私は気の毒さを感じずにはいられなかった。朱色に塗られた刎ね勾欄を施しているこの回縁のデザインだって将軍を迎えるために職人たちが一生懸命考えたであろう。
将軍を迎えられなかったことは残念だったかもしれないが、きっと歴代の城主達はこの月見櫓から昇りゆく月を愛でたに違いない。そして時代が変わっても大事にされ、国宝にまで指定された―――当時の苦労がそれで報われるとは思わないが、全くのムダになるよりはマシだろう。

「一度はこの月見櫓でお月見したいけど・・・流石にこの中でお酒は無理だろうなぁ」

と言うか、当時でも城主やその客人、良くて側近くらいしかここで月見などできなかっただろう。と言うか、月が出ている時間は月見櫓そのものが立入禁止と考えるのが妥当だろう。
妄想だけの月見を堪能し、私達は月見櫓を後にする。できることなら乾小天守も見たかったのだが、そろそろ松本城を後にしないと昼食の時間が取れない。小さいながら見処満載だった松本城天守に未練を残しつつ、私達は天守の入り口から表へと出た。



(8/14~8/20 twitterにて掲載)

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江戸瞽女の唄~老俥夫のお出迎え 

江戸瞽女の唄

「瞽女様、本当にお宿までお送りしなくて宜しいのですか?」

 玄関から出ようとしたみわと隼人に家の主が心配そうに声をかける。どうやらこの家の主はかなり心配症らしい。盲目のみわだけでなく手引の隼人にまでやたら世話を焼こうとする。

「ええ、大丈夫ですよ。取っていただいたお宿も一町ちょっとの距離ですし」

 流石にみわも苦笑いを浮かべるしか無い。主の申し出を丁重に断る。

「送らせていただく車なら腐るほどありますし・・・・・・タクシー会社なので」

 冗談とも本気ともつかない主の言葉にみわと隼人は思わず笑ってしまった。

「それにしても先代は流石ですね。一代でここまで店を大きくしたとは」

 草履を履いた隼人は改めて玄関を見渡す。大きな梁が通った天井に一枚板の上がり框、飾られている薩摩焼の大壺もかなり高価なものだろう。だが、主は少し困ったような表情を浮かべつつ、昔話を語りだした。

「そうですね。でもこれらを手に入れるのに父は相当頑張りました。しがない俥夫が士族のお姫様と駆け落ちして、向こうの家に認められるようにならないと、と必死でしたから。私も子供自分には父の顔なんて一ヶ月に一度、見れれば御の字でしたよ」

 玄関も含め、かなり立派な家構えは三ヶ月前に亡くなったという先代の意地だったのだろう。そして先代という良人を亡くした主の母も気落ちして寝込む日々が続いているという。それを慰めるために、昔の歌を知っているみわ達が呼ばれたのだが、寝込んだ老母はだた微かに微笑むだけだった。彼女の生命もあともう少し――――――そんな風情が感じられた。

「では失礼します」

 主に深々と一礼して玄関を出たみわと隼人だったが、大きな門を出たその時、思わぬ『人物』がその場に居座っていた。



 玄関脇に居座っていたその人物は老俥夫だった。昔流行っていた短い煙管を加え、随分と年季が入った俥の前に座り込んでいる。

「あの・・・・・・どなたかお待ちですか?」

 その男にみわが声をかける。盲目のみわが見える相手――――――それはすなわち『この世のものではない』存在である。その割には輪郭もしっかりしており、生きていた当時とそう変わらない姿だ。それは死んでからまだ間もない――――――せいぜい半年以内に亡くなった人物であろう。
 煙管を咥えた俥夫の幽霊は、声をかけてきたみわと隼人をギロリ、と睨みつけるとぶっきらぼうに言い放った。

「お嬢を待っているんだ。ほっといてくれ」

「おみわ、行くぞ。でないと日が暮れちまうし、他所様の家の『死』に関わるんじゃない」

「そっちの野郎のほうが物の道理が解っていそうだな――――――お嬢が出てくるのは月の出の頃だ。そうなると家が騒がしくなるだろうからその前にここを離れな」

 そう言い切ると老俥夫はしっしっと野良犬を追い払うように手を振った。

「月の出の頃・・・・・・」

「ほら、足元に気をつけろ」

 隼人はみわの肩を抱えるように抱くと、その場から足早に離れる。

「――――――わざわざご亭主があの世から奥方を迎えに来たんだ。逢瀬の邪魔をするような無粋はやめておけ」

 隼人の言葉に、みわは小さく頷いた。



 夏空も、立秋を過ぎるとやや暮れるのが早い。夜風に含まれる微かな秋の気配を感じているのか、蟋蟀や鈴虫の鳴き声が道端の草むらから響いている。そんな宵闇に紛れるようにタクシー会社社長の自宅から、一人の娘が周囲を気にするように表へと出てきた。年の頃は十七、八くらいだろうか。小花をあしらった越後上布を身にまとった娘は、老俥夫の顔を見ると、ホッとしたような笑みを見せた。

「良かったぁ。もう来てくれていたのね、佐次郎さん」

 愛くるしい笑みを見せたその娘に、気難しい表情を浮かべていた老俥夫も顔を綻ばせる。

「当たり前だろう。駆け落ちしたあん時みたいにオメェを20分も待たせたりしねぇよ」

 そう言いながら老俥夫は娘を――――――長年連れ添ってきた妻を俥へと誘った。

「それにしてもめかしこんできたな。別に今の婆姿のままでも良かったのに」

 すると妻は頬をぷぅ、と膨らませ唇を尖らせた。

「おなごは好きなお方の前ではきれいでいたいものなんです。それにせっかく迎えに来てくださるんですもの。しっかりお洒落しないと」

 そんな妻の頭を撫でつつ、老俥夫は自らの顔を妻の顔に近づけた。

「お前はどんな姿でもきれいだよ。出会った時の姿でも、添い遂げきった七十の婆の姿でも」

 そして娘を俥の座席に座らせたその時である。

「お母さん!息を吹き返してください、お母さん!!」

 悲痛な男の叫び声と、妻と思われる泣きじゃくる女の声、バタバタと走り回る複数の足音が聞こえてきた。

「全くあいつ五十路にもなるのに何でもかんでも大仰に――――――会社を任せるのはちと不安だが、仕方ねぇか。ま、くれぐれも俺が気張ってでかくした会社を潰してくれるなよ」

 老俥夫は梶棒を握ると『ほっ!』と軽く気合を入れ走り出す。そしてそのまま月光が作り出す天空への道を駆け上がり、星空へと消えていった。




UP DATE 2017.8.19 

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烏のがらくた箱~その三百八十七・鳴くのなら 昼にしてくれ ホトトギス/(^o^)\ 

烏のがらくた箱

お盆前の話なのですが、一時期我が家の近くにホトトギスが住み着いたようです。私も一度だけちらりとその姿を見たのですが、山の中ならともかく住宅街(しかも近くに商店街)に住み着くとは・・・(@@)
しかし驚いたのは『住み着いた』事実ではなくその鳴き声!きれいな上によく通るんですよね~。江戸っ子が短歌や俳句、更には戦国時代三大英傑の性格を表す狂歌にホトトギスを組み込んだのが判ったような気がしました(*^_^*)
ただ、聞き惚れるのはあくまでも昼に鳴く時、あいつは真夜中にもでかい声で鳴き出すのですよ(-_-;)湘南の遅い夜、車も電車も道端にたむろするヤンキーたちも寝静まった午前0時、突如聞こえるデカイ鳥の声/(^o^)\寝入りばなに鳴かれるとどんなに美しい声でもビックリします(^_^;)しかも意外と長い時間鳴き続けるのですよ・・・てか、鳥って夜は寝るもんじゃ無いんですか?伝説の『鵺』と間違われたトラツグミとか、宮沢賢治の童話にもなっているヨタカなどの例外を除いて鳥は夜は寝るものだとばかり思っていたのですが、その常識は覆されました(>_<)
鳴き声は本当にきれいなんですけどねぇ・・・できれば朝、目覚まし時計代わりに聞きたい鳴き声なんですよね~。寝入りばなのデカイ鳴き声はちょっと勘弁してほしいです(^_^;)
(でもお盆の帰省から帰ってきたらいなくなっていた、というか鳴き声が聞こえなくなっていた(´・ω・`)コレはコレでちょっと寂しい・・・)

今週もご来訪&拍手、ランキングへのご協力誠にありがとうございましたm(_ _)m特に先週完結した『夏虫』への労いのポチ、たくさんいただき感謝ですm(_ _)m
毎年思うのですが靖国神社への政治家の参拝、あの光景だけはどうしても違和感を感じてしまいます。というか、A級戦犯が祀られていながら平然と参拝する姿がねぇ・・・(-_-;)
あと日本人にも少なからずいたはずの『A級戦犯合祀反対』の声がいつの間にか(合祀から2~3年後くらいから)全くと言っていいほど報道されなくなっている事にもちょっと薄気味悪さを感じております。コレって報道規制?
言っちゃあなんですが現場で戦っていた将軍たちはともかく、日本史最大の失政をやらかした政治家が神様として祀られるってありえないでしょう。当時の政治家がもう少しまともな判断をしていたら沖縄総攻撃も東京大空襲も、更には広島長崎の原爆だって無かったかもしれないのにヽ(`Д´#)ノ
そんな日本史最大の不祥事を起こした政治がが祀られている靖国神社へ集団参拝する政治家をみると『政治家として失敗しても神様として崇め奉られる→政治的不祥事を起こしても敗者復活できる→あやかりたい』的な下心を感じてしまうのですよ・・・少なくとも純粋&敬虔な気持ちで英霊を拝みに来ている一般参拝者とは一緒にしてほしくないなぁ(-_-;)
(あくまでも主観ですが、政治家のあのスーツの集団がGの集団に見えてしょうがない)
私自身はA級戦犯の合祀が無くなるまで、または天皇陛下が靖国神社を再び参拝されるまでは靖国参拝はしないつもりです。非国民と言われても一人くらいこんな奴がいてもいいですよね(^_^;)
(少なくとも現役政治家は、どんな小さな神社にさえ敬意を示す陛下が靖国を参拝されない意味をもう少し考えるべきかと思う)




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烏のまかない処~其の三百二十・新潟限定ぷっちょ 越後姫味 

烏のまかない処


大抵帰省土産は『新潟ふるさと村』なる道の駅でまとめて購入するのですが、今回紹介させて頂くぷっちょはコンビニで見つけたものです(^_^;)意外と多いんですよね~コンビニとか駅の売店とかにある隠れたご当地土産((o(´∀`)o))
今回のぷっちょは新潟ブランドのイチゴ・越後姫味のものです。身質が柔らかくて美味しいのですが、柔らかすぎて他県へ運び出すのが難しいという代物なんですよね~。それだけに加工品が多いのですが、コレもその一つと思われます。
お味の方は他のいちごよりも酸味が少なめですかね~。甘味のほうが強いので、酸っぱいものにまだ慣れていない、小さなお子さんのぷっちょデビューなどに向いているかもしれません(*^_^*)と言うか、刺激が欲しい大人には少々物足りないかも(^_^;)
でも越後姫ならではの味の再現はよくできていると思いますので、チャンスがございましたら一度チャレンジしていただきたいです(๑•̀ㅂ•́)و✧(関東ではジュースでしか見たことがない>越後姫)

次回更新は8/24、今回おみやげとして初めて購入したとある酒蔵の梅酒を取り上げる予定です(*^_^*)




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vague~禿誘拐、再び・其の貳 

港崎遊郭連続誘拐事件の章

「小萩、悪ふざけはお止めなさい!」

 最初こそ妹分を叱り飛ばす威勢に満ちていた白萩の声が、徐々に不安に満ちてくる。

「ちょっと止めて・・・・・・ねぇ小萩、出てきてよ!」

 そんな白萩の声を聞きつけたのか、進五郎が『萩の間』へと駆けつけてきた。

「花魁、小萩がどうかしたんですか?」

 顔面蒼白の白萩に気付いた進五郎が心配気に尋ねる。だが、進五郎の問いかけに答えたのは白萩ではなく作間だった。

「進五郎さん、大至急楼主をここに呼んでくれ。それと今現在、岩亀楼にいる者を一人も表に出さねぇように手配を。小萩ちゃんが・・・・・・拐かされたらしい」

「何、ですって?また妓楼内で拐かしがあったと?」

 俄に信じられないといった表情を浮かべる進五郎に、作間は手短に事情を説明する。

「襖が開いているのに気づいて表を覗いたんだが、残っていたのはこの燗酒だけだった。しかもそれほど冷めちゃいねぇ。まぁ長くてもちょんの間の線香半分にも満たねぇ時間、ってところだろう」

 そう言いながら作間は進五郎にも燗酒を触らせた。上燗よりやや熱めのその温かさに、進五郎は眉を顰めながら深く頷く。

「だが、小萩ちゃんはいなかった。躾が厳しい岩亀楼の禿が、注文の酒をほっぽり出して消えるって事は?」

「絶対にあり得ませんね――――――承知しました、少々お待ちくださいませ」

 事の重大性、そして緊急性をようやく把握した進五郎が慌てて階下へ駆け下りてゆく。その後ろ姿を見つめつつ、作間は青ざめ、震えている白萩の肩を抱いた。

「大丈夫、きっと小萩ちゃんは無事に戻ってくるよ」

 正直誘拐犯の手に堕ちてしまった小萩が無事だという確証は無い。だが妹分を攫われ、愕然としている白萩を落ち着かせる為には、嘘でもそう言うしかなかった。

「そう・・・・・・ですよね。小萩はきっと無事に帰ってきますよね」

 作間の気遣いに白萩は気丈を装い答える。だが、作間が抱くその肩の震えはいつまでも収まる事はなかった。



 進五郎と入れ替わるように岩亀楼楼主・岩槻屋佐吉が作間の許へやってきたのは、それから間もなくの事だった。柔和な顔に厳しい表情を浮かべ、佐吉は深々と頭を下げる。

「作間様、この度はとんだ粗相を」

 作間に対しさらに謝罪を続けようとする佐吉を、作間は早々に止める。

「いや、それは別に構わない。それよりも心配なのは小萩ちゃんだ。廓の入り口は?勿論封鎖したんだろうな?」

 作間の探るような厳しい問いかけに、佐吉は一も二もなく頷いた。

「無論にございます。早速若い者達をの捜索をしようかと・・・・・・」

「おっと、てめぇの不祥事をもみ消そうっていうのはもう無しだぜ、佐吉さんよ!」

 内輪で解決を図ると暗に滲ませた佐吉の言葉を遮り、作間が語気を荒らげる。

「相手は手段の為には殺しさえしかねない誘拐犯だ。岩亀の若い者じゃまず手に負えねぇだろう。あんただって女衒の巳之吉の件は知っているだろ?」

 作間の言葉に、佐吉は露骨に不満気な表情を浮かべつつも渋々頷く。二日前、甲州街道で起こった事件では娘を連れていた女衒の巳之吉がが袋叩きにあって殺された。複数人の誘拐に殺人、捕まれば間違いなく獄門になるだろう。
 そんな誘拐犯達が捕縛から逃れる為、どんな反撃に出るか判らない。未だ渋い表情を崩さない佐吉に対し、作間は辛抱強く言葉を重ねる。

「神奈川奉行所の垣崎、っていう支配定役の男は俺の後輩だ。俺からも頼んで岩亀楼に不都合が無いようにするから安心してくれ」

 垣崎――――――その名が作間の口から飛び出した瞬間、佐吉が驚愕に目を丸くした。

「よ、よりによって『鬼垣』を・・・・・・あわわ、これは失礼いたしました、作間様!」

 佐吉はガクガクと震えだし、作間に土下座する。

「おいおい、頭を上げてくれよ、佐吉さん」

 佐吉のあまりの態度の豹変ぶりに、作間は苦笑いを浮かべた。

「何だ、垣崎の野郎。そんな偉そうな二つ名で呼ばれているとはな・・・・・・あいつは練兵館での俺の後輩だ。仕事にゃ厳しいかも知れねぇが、決して悪い奴じゃない」

 未だ垣崎の名前に怯えを見せる佐吉に対し、作間は先程とは対照的に穏やかに語りかける。

「確かに廓で不祥事があったとなれば見世の信用に関わるだろう。だけどあいつに任せれば大丈夫だ。だから」

 作間は佐吉の腕に手をかけ、最後のひと押しとばかりに熱っぽく訴える。

「この見世を守る為に、垣崎を呼ぶ事を承知して欲しい」

 作間も白萩が籍を置く岩亀楼に傷を付けたくない気持ちは佐吉と同じだ。その思いが滲み出る作間の誠実な口調、そして真剣な眼差しに佐吉は作間の誠を見た。

「・・・・・・承知しました。作間様を信じましょう」

 奉行所の立ち入りを渋っていた佐吉だったが、作間の誠実さにほだされたのだろう。ようやく首を縦に振り、奉行所に使いを出すよう部屋の外で控えていた小僧の竹蔵に告げた。



 その頃進五郎は、仲間と手分けして各所の門を閉めていた。すでに昼と夜の客の入れ替えも終わっており、宿泊を目的とする夜の遊客が外に出ることは無い為、表周りの作業は滞り無く終わる。
 そして小僧の竹蔵が奉行所へ垣崎を呼びに行った後に進五郎がある事に気が付き、同僚の寛助に声をかけた。

「あとは・・・・・・一応勝手口も閉めておいた方がいいかな」

 進五郎の問いかけに寛助も一も二もなく頷く。

「そうだな。表に出ているのは竹蔵くらいだし、あそこも閉めておくか」

 二人は喋りながら勝手口のある賄処へと脚を向けた。

「そもそも燗酒が冷めない合間に、あの小萩を連れ去ることなんて可能なのか?あいつは禿の中でも特に気が強いだろう、姉分の白萩に似て」

 現場を見ていない寛助が進五郎に疑問を投げかける。

「俺もそう思う。だけど実際俺も燗酒に触ってみたけど冷めてなかったしなぁ」

 寛助の疑問に対し、全く訳が解らないと進五郎は困惑の表情を浮かべた。

「しかも襖が開いていたのに気がつきながら攫われた気配には全く気が付かなかったってお客人は言っていたぜ。尤も・・・・・・」

 進五郎は急に声を潜め、下卑た口調で寛助に囁いた。

「白萩花魁はコトに夢中で襖が開いていた事にさえ気が付かなったらしいけどよ」

「へぇ、あの白萩花魁がねぇ・・・・・・どんだけ手管に長けているんだよ、その客は」

 寛助も連られてニヤニヤと笑う。

「だよな。俺もあやかりたいもんだよ。それよりも戸締り、戸締り!何はともあれ勝手口も閉めておけば楼主の雷は落ちないだろうさ」

 進五郎は気を引き締め直すと、賄処の引き戸に手をかけようとしたその時である。不意にがらがらと引き戸が開き、賄処の中から二階回しの郁三郎が現れた。

「おっと、危ねぇ・・・・・・どうした?二人揃って雁首並べて」

 進五郎とぶつかりそうになった郁三郎は、驚きの声を上げ身体を引く。

「あ、すみません、郁三郎さん!」

 郁三郎の顔を確認すると進五郎は慌てて頭を下げた。若い者にとって直接の上司である二階回しは、ある意味楼主より怖い存在だ。別に悪さをした訳でもないのに、進五郎は必要以上に恐縮する。そんな進五郎の態度に苦笑いを浮かべつつ、郁三郎は声を掛けた。

「もう頭を下げなくてもいいよ、進五郎。それより何だい、二人揃って雁首並べて」

 その瞬間、さらに進五郎らの顔が強張る。

「あの、ですね。実はまた禿が廓内で拐かされまして・・・・・・」

 恐る恐る答えた寛助の言葉に、郁三郎は眉を跳ねあげ声を荒らげた。

「何だって?一度ならず二度も――――――お前たちがいながらまたそんな失態を犯したのか!」

「も、申し訳ございません!」

 進五郎と寛助は思わず首を竦めて郁三郎に謝る。そんな二人を睨みつけながら、郁三郎はドスの聞いた低い声で尋ねた。

「で、その事は楼主には伝えてあるんだろうな?」

 その声に怯え、二人は反射的に聞かれてもいないことをペラペラと喋り始める。

「も、勿論!作間様、ってお客に言われて伝えてあります!」

「そ、それとまだ下手人が中にいるかもしれないと・・・・・・だから、竹蔵が奉行所の役人を呼んでくるまで下手人を逃がさないように戸締りをしてるんです!」

「ふぅん。ご苦労なこったな。まぁくれぐれも念入りにやってくれよ」

 必死に言い訳をする二人をじっと見つめ、呆れ果てた様子で溜息を吐いた。そんな郁三郎に対し進五郎は郁三郎の顔色を伺うように尋ねる。

「それより郁三郎さんは何故こちらに?もしかしてお客様のお膳で足りないものがありましたでしょうか」

 それに対して郁三郎は首を横に振り、白布に包まれた左手を見せる。

「ちょっと割れ物を拾っていたら怪我をしちまってな。賄いに焼酎を借りに来た」

 それを見て二人は納得したように頷いた。

「そうだったんですか。くれぐれもお大事になさってください。では我々は勝手口の戸締りをしてきます」

 二人は郁三郎に一礼すると、そそくさと賄処へ入っていった。

(ふぅ、間一髪、何とか間に合ったぜ)

 閂をかける音を背中に聞きながら、郁三郎はほっと胸を撫で下ろす。賄処に来たのは勿論割れ物で怪我をした為ではない。見つかると厄介な黒河達を勝手口から逃す為であった。
 小萩を手に入れたまではまだ良かった。だが小萩を抱え、皆が待っている『薔薇の間』へと向かおうとしたその時、『萩の間』の襖がすぐに開き作間とかいう男が周囲を調べ始めたところから郁三郎の計画は狂い始めたのである。
 辛うじて廊下に飾ってある薩摩焼の大壺の影に隠れて事なきを得たが、早急にここから黒河らを追い出さなければ自分にも類が及ぶと危機感を覚えた。
 郁三郎は部屋に戻るなり事情を説明し、『今宵は岩亀楼に泊まるつもりだった』と不平を漏らす黒河らとマックウィル、そして小萩を含めた五人の娘達を勝手口から追い出すように逃す。そして小萩に噛み付かれた跡を隠す為左手に白布を巻き終えたまさにその時、進五郎達が勝手口を閉めにきたのだ。この時点において、郁三郎は奉行所や佐吉に対し先手を打った事になる。
 勝ち誇った笑みを浮かべつつ郁三郎は楼主の部屋の襖を開けた。どうやら佐吉はまだ『萩の間』にいるらしく部屋には誰もいない。郁三郎はいつも佐吉が座っている長火鉢の前に座ると、顎に手をやりほくそ笑んだ。

(まさか佐吉の野郎が奉行所の立ち入りを許すとはな・・・・・・ま、クズどもは追い出したんだ。あとは奉行所の犬をやり過ごせば大丈夫だろう)

 贅沢に灯されている蝋燭の下、自らが港崎遊郭の主になる妄想を描く郁三郎の笑みは、どこまでも昏い欲望に満ち溢れていた。



UP DATE 2017.08.16

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拍手お返事&地獄を見たUターンラッシュ(>_<) 

拍手お返事&おまけ

結婚してから丸17年、GWとお盆の年2回の帰省で30回以上義実家と自宅を往復させてもらいましたが、今年の帰省、特に帰りのラッシュはヒドイ目に遭いました(>_<)
今まで早朝に出発していたので混雑と言ってもそれほどひどい混雑に出くわすことは無かったのですが、今年から何故か旦那が早朝打ちっぱなし→9時に義実家を出発→途中中越あたりでラーメンを食する→帰宅というスケジュールにし始めたのです。どうやら自宅に帰ってから打ちっぱなしに行くのがだるいお年頃になってきたせいらしい・・・。だったら一日くらい打ちっぱなしに行かなきゃいいのにと思うのですが、ヲタク気質だけはどうにもならないのは自分でも証明済みなので何も言えない(-_-;)
で、少し遅く出ることになったのですが、Uターンラッシュのピークから少しずれたGWのときとは違い、今回はピーク真っ只中(>_<)関越トンネルを抜けた辺りから高坂SAまで2県分ダラダラと渋滞が続いていたのです/(^o^)\そしてこんな日に限って暇つぶしに最適な高校野球が中止というwww
そんなこんなで3~4時位に帰宅予定だったのが結局5時半に自宅に到着、そこから夕飯を作り帰省の後片付けのできるところまでやり、今に至るのです(>_<)因みに旦那は全く戦力にはならず、むしろ仕事を増やしやがるので一通り家のことを終えるのに時間がかかるかかる/(^o^)\結局PC開けたのが夜の10時・・・とうらぶのイベント始まっているんですけど、まだそちらには行けておりません( ;∀;)せめて支給された札の分くらいはゲームやっておきたい・・・orz
一応明日からは通常更新の予定ですが、もしかしたら少しばかり時間がずれるかもしれません。その点ご了承くださいませm(_ _)m

大変お待たせいたしましたm(_ _)m拍手コメントへのお返事、以下に書かせていただきますね~(^.^)/~~~



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